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IMF総裁「韓国、男女賃金格差31%…」先進国平均に近づけなければ」

登録:2023-12-15 20:14 修正:2023-12-16 09:13
国際通貨基金(IMF)のクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事が15日、ソウルの梨花女子大学校で「性別労働市場格差の解消と持続可能な未来構築」をテーマに開かれた同大学のキム・ウンミ総長との対談で発言している/聯合ニュース

 韓国を訪問中の国際通貨基金(IMF)のクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事は、男性と女性間の経済活動参加率と賃金格差をそのままにしておいた場合「(解決に)数百年かかるかもしれない問題」だとして、解決に向け積極的に努力するよう強調した。

 ゲオルギエバ専務理事は15日、ソウル市小公洞のロッテホテルで行われた韓国国内の取材陣との記者懇談会で「男女間の経済活動参加率の格差は18ポイント、賃金格差は31ポイントに達する」とし、「このような格差を緩和する問題が(経済成長率の引き上げにおいて)重要だ」と話した。同氏は前日開かれた世界女性理事協会特別フォーラムに参加し、「韓国が労働時間の性別格差を主要国の平均水準に減らせば、1人あたりの所得が18%増える」と発言し、労働市場の男女格差問題に対する解決を強調した。

 ゲオルギエバ氏は「韓国の多くの女性ビジネス指導者と会い、女性の役割の向上によって潜在成長率をさらに引き上げる役割について話した」とし「積極的な政府の政策と社会的努力を傾けなければならない」と話した。

 具体的な目標値も提示した。ゲオルギエバ氏は「単純に、ストレートに言えば、経済協力開発機構(OECD)の平均に近づける政策を導入しなければならない」と述べた。2021年基準で韓国の15~64歳の性別雇用率の差は17.5ポイント。OECD加盟国の平均(14.7ポイント)より高い。性別賃金格差(中位値基準)もOECD平均(11.9ポイント)の3倍に近い31.1ポイントだ。韓国は1996年のOECD加盟以来、加盟国の中で性別賃金格差1位を維持している。

 韓国政府の通貨・財政政策対応については肯定的に評価した。同氏は「韓国銀行が昨年から厳格な緊縮通貨政策を運用し、財政当局は財政正常化を推進している点を強調したい」として「全世界的に両極化傾向が非常に深刻になり、根源物価も依然として高い水準だが、韓国は効果的な政策対応を通じて復元力を示してきた」と述べた。

 早急な通貨政策の緩和については否定的な立場を示した。同氏はインフレ管理と関連して「一部の国家で早期に勝利宣言するケースがあるが、そうすれば物価が固定化・硬直化し、さらに厳しい状況が展開されかねない」として「逆説的に振り返ってみると、最後の末端の物価を抑えるまで努力が重要だ」と強調した。

アン・テホ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1120602.html韓国語原文入力:2023-12-15 17:33
訳J.S

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