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韓国の貿易収支、16カ月ぶりに黒字…輸入が大幅に減った「不況型指標」

登録:2023-07-02 19:14 修正:2023-07-02 19:36
6月の輸出-6.0%、輸入は-11.7% 
「輸出減少率、対中国の赤字幅は改善の流れ」
ゲッティイメージコリア//ハンギョレ新聞社

 韓国の月間貿易収支が16カ月ぶりに黒字に転じた。輸出以上に輸入が減ったことで現れた「不況型黒字」の様相だ。輸出減少率が鈍化したとはいえ、半導体・対中国輸出は2桁の減少傾向が続いた。

 産業通商資源部は1日に発表した「6月輸出入動向」で、6月の貿易収支が11億3千万ドルの黒字を示したと明らかにした。月間貿易収支が黒字を示したのは昨年2月以降16カ月ぶり。貿易収支は昨年3月から今年5月まで15カ月連続で赤字だった。これは1995年1月~1997年5月の連続29カ月以後、最も長い連続赤字だった。

 月間貿易赤字は1月に125億4千万ドルで頂点に達した後、2月53億3千万ドル、3月47億3千万ドル、4月27億3千万ドル、5月21億2千万ドルと次第に減少し、今回黒字に転じた。上半期の累計貿易収支は263億ドルの赤字を記録した。

 6月の輸出額は542億4千万ドルで、昨年同月より6.0%減少したと集計された。月間輸出は10月から9カ月連続で減少した。2018年12月~2020年1月以来、最も長い減少傾向だ。ただ、6月の輸出減少率は今年最も低い水準まで落ちた。産業部は、韓国全体の輸出に大きな影響を及ぼす半導体業況の回復の遅れ、昨年6月の輸出額が過去の6月基準で最高実績(577億ドル)を記録したことによる基底効果などが輸出の減少に影響を及ぼしたと分析した。

 6月の輸入額は531億1千万ドルで、昨年同月より11.7%減少した。輸出減少率の2倍の水準だ。輸出減少率はやや鈍化し、輸入減少幅は大きくなったことが、貿易収支黒字転換の主な要因になった。輸入の減少は、グローバル景気鈍化にともなう原材料・副材料の輸入減少とエネルギー価格下落の要因が大きかった。6月の原油・ガス・石炭の3大エネルギー輸入額は99億9千万ドルで、昨年同月より27.3%減少。エネルギー以外に半導体(-19.5%)、鉄鋼(-10.2%)をはじめとする原・副材料などエネルギーを除く品目の輸入も7.1%減少した。

 品目別では、半導体(-28.0%)、石油製品(-40.9%)、石油化学(-22.0%)の輸出が減少した。最大輸出品である半導体の輸出増加率は11カ月連続でマイナスだ。主力のメモリー半導体が38.8%減少した。ただし、6月の輸出額は89億ドルで今年で最も大きい規模となった。自動車(58.3%)、一般機械(8.1%)、船舶(98.6%)、二次電池(16.3%)など7品目の輸出は増加した。自動車輸出は今年3月以降、月60億ドル以上の好調を続けている。

 地域別では、最大交易国である対中国輸出が105億ドルで昨年より19.0%減少。5月に続き2カ月連続で100億ドルを超え、輸出減少率も年中で最も低い水準だ。対中国貿易赤字は昨年10月以降9カ月間続いている。ただ、対中赤字幅(13億ドル)は2月以降最も低い水準まで縮小され、最大赤字国は中国ではなく日本(17億8000万ドル)に変わった。

 今年上半期全体で見ると、輸出は3073億ドルで前年同期比12.3%減少し、輸入は3336億ドルで7.7%減少した。地域別に上半期の輸出増加率を見ると、中国(-26%)、ASEAN(-20.4%)、中南米(-14.6%)への輸出が昨年より大幅に減少し、米国(0.3%)、EU(5.7%)、中東(14.3%)への輸出が増えた。

キム・フェスン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1098317.html韓国語原文入力:2023-07-01 18:06
訳J.S

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