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韓国、緊縮財政でも今年第1四半期の「家計債務」主要国1位…第2四半期の増加を懸念

登録:2023-05-29 21:47 修正:2023-05-30 09:01
イ・チャンヨン韓国銀行総裁=韓銀提供//ハンギョレ新聞社

 3月末、韓国の家計債務の比率が主要国の中で1位を記録した。韓国銀行の通貨緊縮により家計債務の規模が停滞したにもかかわらず「家計債務1位」からは抜け出せなかった。今年第2四半期からは家計債務が再び増える可能性があり、その推移が注目される。

 29日、国際金融協会(IIF)が発刊した世界債務報告書(Global Debt Monitor)によると、今年第1四半期末の韓国の家計債務残高は、対GDP(年間名目国内総生産)比で102.2%を記録した。調査対象33カ国とユーロ地域の中で1位だった。香港(95.1%)、タイ(85.7%)、英国(81.5%)などが後に続いた。

 韓銀の基準金利引き上げで、昨年下半期の家計債務の規模が縮小の流れを示したにもかかわらず1位を維持した。これは、昨年各国の中央銀行が急速に政策金利を引き上げ、韓国のみならず全世界的にも家計債務の比率が下落傾向を示した影響とみられる。韓国の対GDP比家計債務比率は、1年前に比べて3.3%、3カ月前に比べて0.6%下がった。全世界の家計債務比率も62.0%で、1年前より1.9%下落した。

 今年第2四半期からは、韓国の家計債務の規模が増加傾向に転じる可能性がある。韓国金融委員会の集計によれば、4月の1カ月間で韓国国内の金融圏の家計融資残額は2千億ウォン(約200億円)増え、昨年8月以後初めて増加傾向を記録した。下がっていた住宅価格が再びうごめき、「特例やすらぎ住宅ローン」のような政策金融商品が人気を集めた影響だ。韓国銀行のイ・チャンヨン総裁は25日、記者懇談会で「中長期的に見れば(家計融資が)再び増える可能性を憂慮せざるを得ない状況」だと話した。

 韓国の非金融企業の債務比率が上昇傾向を続けた点も目につく。今年第1四半期末、韓国の非金融企業の債務残高は対GDP比118.4%で、1年前より3.1%上昇した。全世界の非金融企業債務比率が97.5%から96.3%に下落したのとは対照的だ。韓国の比率は香港(269.0%)、中国(163.7%)、シンガポール(126.0%)、日本(118.7%)に次いで5番目に高い。

イ・ジェヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/finance/1093703.html韓国語原文入力:2023-05-29 20:25
訳J.S

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