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「韓国製バッテリー、韓国の経済成長率を毎年0.3ポイント引き上げる見込み」

登録:2023-05-09 10:31 修正:2023-12-07 09:06
ゴールドマン・サックス、韓国電気自動車サプライチェーン報告書 
今後、輸出で2.5ポイント、輸入で1.4ポイントアップの効果 
韓国バッテリー企業の米国での主な生産工場。赤がLGエナジーソリューション、オレンジ色がSKオン、青がサムスンSDI//ハンギョレ新聞社

 韓国バッテリー産業の躍進が、韓国の経済成長率を今後5年のあいだ毎年0.3ポイントずつ引き上げるという見通しが出た。

 8日、米投資銀行ゴールドマン・サックスが出した報告書「韓国電気自動車(EV)サプライチェーン拡大のマクロ的示唆点」によると、「EVサプライチェーンにおける韓国企業の急速な拡大は、経済活動に意味ある影響を及ぼすくらい重要だと予想する」「2027年まで韓国の実質国内総生産(GDP)成長率を毎年0.3ポイントずつ引き上げるものと評価する」と明らかにした。

 ゴールドマン・サックスのアナリストらは、バッテリーが搭載されるEVの需要が世界的に拡大している状況で、中国国外で生産量を拡大し、技術的優位性があり、米国政府の税金補助の効果をみる韓国企業が利を得ると予想されると見通した。報告書は「バッテリー生産量の増加は、輸出を年2.5ポイント引き上げ、輸入を年1.4ポイント引き上げ、5年のあいだで韓国の経常収支を潜在的に国内総生産(GDP)を最大2ポイント改善できるだろう」と説明した。また、外国の現地企業との合弁投資を含めたサプライチェーン拡大の結果、2027年までに韓国全体の企業利益は年平均1.7ポイント増えるものと予想した。

 報告書では、韓国バッテリー企業(LGエナジーソリューション、サムスンSDI、SKオン)の公開された収益モデルをもとに、2030年までに世界のバッテリー産業の売上は年平均43%増え、韓国のバッテリー輸出も年平均33%増加するものと推定されている。なお、「この見通しには設備投資の波及効果と輸出入の増加による2次景気浮揚効果は含まれていない」と補足している。

 ゴールドマン・サックスは特に、バッテリー関連の輸出が増えれば、2030年までに韓国の対米輸出量は対中輸出量を超える可能性があると分析した。米国自動車市場のEV転換が急速に進めば、EVに搭載するためのバッテリー関連の輸出が急激に増えるだろうという見通しだ。韓国電気産業協会は最近、米国のインフレ抑制法(IRA)に基づき税額控除の対象に選ばれた22車種のEVのうち、17車種に韓国の主要バッテリー企業が生産したバッテリーが搭載される予定だと発表した。報告書では「米国と欧州で急増する需要の大半は中国以外の地域で生産され充足されるだろう」とし、「韓国は有利な立場にある」と述べられている。

チェ・ウリ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/car/1090898.html韓国語原文入力:2023-05-09 02:45
訳C.M

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