本文に移動
全体  > 経済

「100円=1千ウォン超え」…日本旅行「消えた円安効果」

登録:2023-05-02 03:18 修正:2023-05-02 08:09
4月に11カ月ぶりに100円=1000ウォン超え 
「パンデミックのリベンジ消費、日本旅行に殺到…需要は続く見込み」
27日、日本円は100円=1000ウォンを超えた/聯合ニュース

 来たる5月のゴールデンウィークに大阪を旅行する20代後半の会社員イ・セミさんは、先月27日にあらかじめ両替しておこうと思い、為替レートを調べて驚いた。1月に両替した時は100円=940ウォン台だった円が、1000ウォンを超えていたからだ。イさんは「昨年末から円安現象が起こっていたので、円がさらに下がることを期待して、とりあえず40万ウォンだけ両替しておいた。旅行期間は日本もゴールデンウィークで各種費用が高い時期なのに、円まで急騰するものだから、ぐずぐずしていて損した気分」だと話した。

 円が100円=1000ウォンを大きく下回る「円安現象」が続いていた今年初めに日本旅行を予約していた旅行消費者たちは、4月に入って円が急騰したことで泣かされている。1~2月には100円=940ウォン台を行き来していた円は、4月6日に100円=1001.34ウォンを、27日には再び100円=1001.61ウォンを記録した。100円が1000ウォンを超えたのは昨年5月以来11カ月ぶり。

 円相場は30日現在、100円=985ウォン台で取引されている。28日に日本銀行が短期金利を-0.1%で凍結し、長期金利の指標となる10年物国債の金利も0%台へと誘導するなど「金融緩和政策」基調を維持したため円安が続いているが、ウォンは貿易収支の悪化などでさらに弱含みで、ウォンに対しては円高現象が現れているということだ。

 このように円相場が乱高下していることで、日本旅行を先を争って予約していた旅行消費者たちは為替変動に神経を尖らせている。

 6月の京都旅行を予約してあるという30代の会社員のYさんはハンギョレに対し「27日に100円が1000ウォンを超えて驚いたが、28日からはまた1000ウォンを下回っているので、両替せずにもう少し待つべきかと思う。旅行のオンライン・コミュニティーには、毎日円相場をチェックして、安くなった時に銀行アプリなどで少しずつ両替しろというアドバイスがアップされていた」と話した。

 円が強含みを示していることで、たんすの中で眠っていた円を中古マーケットで売り買いする動きも復活している。このところキャロット(Karrot)マーケットや中古ナラなどには「当日のネイバー為替レート基準で円を販売・購入する」というメッセージが登場している。「銀行では適正価格で買ってくれない円の硬貨求む」という書き込みも相次いでいる。

 中古マーケットで円を売り出しているあるネットユーザーはハンギョレの電話取材に対し、「出張することが多いため円を比較的多く持っているが、しばらく円が安かったので保管していた」とし、「100円=1000ウォンを超えた27日から少しずつ売っている」と語った。

 「節約」志向の旅行消費者の悩みは深まっているが、100円が1000ウォンを超えても日本旅行の人気が早期に冷める可能性は低いと思われる。日常回復後にすでに販売された日本旅行商品が多いうえ、新型コロナウイルスの流行が下火になって以降に火がついたリベンジ旅行の熱気が地理的に近い日本や東南アジアに集中しているからだ。

 実際に、インターパークで今年1月1日~4月7日の約3カ月間に予約された5月出発の海外旅行パッケージ商品の予約人数は、前年同期に比べて3000%(31倍)の大幅増を示しているが、このうち1位はベトナム(28%)、2位は日本(12%)だった。インターパークの関係者は「まだ遠距離というより東南アジアや日本などの近距離旅行地に選好が集中しており、このような流れはしばらく続くとみられる」とし「こどもの日や父母の日に観光、温泉、ユニバーサルスタジオを一度に楽しめる『大阪+京都+奈良+温泉ホテル』パッケージ商品が販売1位」だと話した。

ユ・ソンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/consumer/1090032.html韓国語原文入力:2023-05-01 11:00
訳D.K

関連記事