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イ・チャンヤン産業通商資源部長官（右）とウォン・ヒリョン国土交通部長官が15日、政府ソウル庁舎のブリーフィング室で、国家先端産業育成戦略を発表している/聯合ニュース

　韓国政府が民間投資300兆ウォン（約30兆2千億円）を誘致し、首都圏一帯に世界最大規模の非メモリー半導体クラスター（集積地）を構築する。また、宇宙や未来自動車、水素などの次世代産業を育成するため、地方14カ所に国家産業団地を新たに作る。産業通商資源部と国土交通部は15日に開かれた非常経済民生会議で、「国家先端産業育成戦略」と「国家先端産業ベルト造成計画」を発表した。これについて、首都圏への集中の深刻化と地域生態系の破壊を懸念する声ともに、昨年5月に大企業が発表した投資計画をそのまま発表したのに過ぎないと指摘する声もあがっている。

器興、華城、平沢、利川をつなぐ半導体メガクラスター

　国家先端産業育成の軸となるのは、サムスン電子が投資する非メモリー半導体クラスターだ。サムスン電子はこのために、2042年までの20年間、300兆ウォン（年平均15兆ウォン）を投資し、次世代半導体製造工場5カ所など生産施設を京畿道龍仁市処仁区南四邑（ナムサウプ）に建設する計画だ。国土部は同日、この地域一帯の710万平方メートルを国家産業団地の候補地に選んだ。尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領は「現在のグローバル競争の状況は生きるか死ぬかの問題になっており、急がなければならない」とし、「半導体メガクラスターを世界最大規模に育てていく」と述べた。

　サムスン電子は「新しいクラスターが構築されれば器興（キフン）や華城（ファソン）、平沢（ピョンテク）、利川（イチョン）など半導体生産団地と、近隣の材料・部品・装備企業、ファブレスなどを連係した世界最大の『半導体メガクラスター』が完成する」とし、「300兆ウォンが投資されれば直接・間接的な生産誘発効果は700兆ウォン（約70兆5千億円）、雇用誘発効果は160万人に達するだろう」と予想した。

　半導体産業の特性上、人材や用水、電力確保のために大団地の造成が避けられない側面があるが、首都圏への集中現象がさらに深刻になるという指摘もある。建国大学のソ・スンチャン教授（公共人材学）は、「すでに地域の生態系は荒廃しているが、産業的側面だけを前面に出して首都圏に集中的に投資すれば、地域バランス発展は実現できない」と述べた。

　政府は、サムスン電子の半導体投資を含め、企業らが6大先端産業に計550兆ウォン（約55兆4千億円）を投資すると発表した。しかし、このうちサムスン半導体投資分300兆ウォンを除けば、尹錫悦政権発足後の昨年5月、大企業が相次いで打ち出した大規模投資計画を「そのまま発表」したものだ。複数の企業関係者は本紙の取材に対し「昨年5月に発表した投資規模と大きく変わらないため、別途の資料は出さなかった」と語った。

地方14カ所に国家産業団地…「グリーンベルト、果敢に解除する」

　政府は半導体クラスターのほか、地方14カ所にも国家産業団地を新たに指定することにした。尹錫悦政権初の国家産業団地指定であり、これまで政府が指定した産業団地の中で最大規模（4076平方メートル、龍仁含む）だ。

　具体的な候補地は、大田（テジョン：ナノ・半導体、宇宙航空）、天安（チョナン：未来モビリティ、半導体）、清州（チョンジュ：鉄道）、洪城（ホンソン：水素・未来車、二次電池）、光州（クァンジュ：未来車の核心部品）、高興（コフン：宇宙発射体）、益山（イクサン：フードテック）、完州（ワンジュ：水素貯蔵・活用製造業）、昌原（チャンウォン：防衛、原子力）、大邱（テグ：未来車・ロボット）、安東（アンドン：バイオ医薬）、慶州（キョンジュ：小型モジュール原発）、蔚珍（ウルチン：原発活用水素）、江陵（カンヌン：天然物バイオ）などだ。

　国家産業団地に指定されると、許認可の迅速な処理と基盤施設の構築、税額控除などの特典が与えられる。政府は新規産業団地を作るため、開発制限区域（グリーンベルト）と農地規制はできるだけ緩和する計画だ。関係機関の事前協議と予備妥当性の調査もできるだけ速やかに進めることにした。ウォン・ヒリョン国土部長官は「グリーンベルトを果敢に解除し、敷地不足なく前後方企業が十分に入居できるようにする」と述べた。