本文に移動
全体  > 経済

韓中、輸出ではすでに競争関係に…輸出同調は「消滅の兆し」

登録:2023-02-02 03:20 修正:2023-02-02 08:39
国際金融センター「対中輸出萎縮の原因の分析」 
対中弾力性、2001~2015年0.907→2016~2022年0.377
輸出貨物が積んである港=ゲッティイメージバンク//ハンギョレ新聞社

 輸出において韓国と中国はこれまでの補完・同調関係から競争関係へとすでに移行しており、昨年の両国の品目別輸出額には輸出同調が消滅する兆しが明確に表れている。このような分析が発表された。

 1日に国際金融センターが発表した「対中輸出萎縮の原因の分析」と題する報告書によると、昨年の韓国の中国市場への輸出の増加率は-4.4%で、中国の総輸出増加率(+7.0%)を大きく下回った。2017~2021年の韓国の対中輸出の年平均増加率は6.5%で、中国の総輸出(年平均増加率10.3%)および韓国の総輸出(同6.2%)との同調現象が非常に明確だった。しかし、韓国の総輸出に対中輸出が占める割合は、2021年の25.3%から昨年はここ14年で最低の22.8%にまで下落した。香港まで含めると、同期間に31.1%から26.8%へと下落した。

 対中輸出1位(昨年の比率は33.4%、香港を除く)の半導体の場合、昨年は年間では3.7%の増加だったものの、8月以降は減少に転じ、増加率は2021年の22.9%から大幅に鈍化した。残りの主力14品目のうち11品目の輸出が減少しており、なかでも平板ディスプレイの対中輸出の割合は2012年の18.8%から昨年には4.2%にまで落ち込んでいる。

 中国の輸入市場における韓国のシェアも昨年は7.5%で、2001年の中国の世界貿易機関(WTO)加盟以降で最も低かった。韓国は2013年に日本を抜いて中国の輸入市場でシェア1位となり、2020年までその地位を維持していたが、ここ2年は連続して台湾に抜かれ2位。この3年間の中国の輸入市場における韓国のシェアの下落幅は1.9ポイントで、中国と対立している米国のシェアの下落幅1.3ポイントを上回る。

 国際金融センターが貿易協会の輸出資料を用いて実証分析したところ、中国製品の世界市場への輸出が1単位増加する場合の韓国の総輸出と韓国の対中輸出の弾力性推定値は、それぞれ0.622と0.907(2001~2015年)から0.378と0.377(2016~2022年)へと大きく下落していた。報告書は「中国が先端製造業の育成と産業の高度化にともなう自主調達の拡大を目的として『中国製造2025』を本格的に推進した2016年から、韓国の輸出の中国に対する弾力性が下落し、それに伴って両国の輸出同調現象が大きく弱まっている。これは韓中の輸出が補完から競争の関係へとすでに移行したことを意味する」と述べている。

 国際金融センターは、昨年は韓中両国の10大主力輸出品目(金額ベース)のうち6品目が重複しており、この6品目が各国への総輸出に占める割合も韓国(83.2%)の方が中国(67.5%)より高いため、中国企業と競合すれば韓国企業の被害は大きいという見通しを示した。最近、韓国貿易協会が輸出企業に対して「最大の競争相手」をアンケートで尋ねたところ、中国企業という回答の割合は41.5%を占め、日本(11.9%)という回答よりはるかに多かった。

チョ・ゲワン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1077872.html韓国語原文入力:2023-02-01 15:27
訳D.K

関連記事