本文に移動
全体  > 経済

台湾、「辛ラーメン」1100キロ廃棄…韓国農心「台湾輸出用限定の一時的な影響」

登録:2023-01-19 09:45 修正:2023-01-19 12:01
台湾の自由時報「『辛ラーメンブラック豆腐キムチどんぶり』から農薬成分」 
農心「スープ原料から由来と推定…国内市販用とは無関係」
台湾の「自由時報」ホームページより//ハンギョレ新聞社

 「台湾輸出用の農心の辛ラーメンから発がん物質?」

 「自由時報」など台湾メディアは、「(韓国の食品メーカー)農心が台湾に輸出した辛ラーメンの一部から発がん物質である農薬成分が検出されたと、台湾の衛生福利部食品薬物管理署が明らかにした」と18日報道した。農心側は『スープに使われる様々な農産物から、栽培環境の影響で一時的に微量の成分が検出されたと推定される』として「輸出用製品だけに使われた原料であり、国内販売製品には問題がない」と釈明した。

 「自由時報」などの報道によると、台湾食薬署は17日、外国産輸入食品の通関検査で不合格となった製品10種のうち、農心が輸出した「辛ラーメンブラック豆腐キムチどんぶり」に対する残留農薬検査で、発がん物質の一種である「エチレンオキサイド」(EO)0.075ミリグラム/キロが検出されたと発表した。

 殺菌用途で主に使われるエチレンオキサイドは、世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究所が発がん性物質に分類しており、台湾の食品安全衛生管理法15条の「残留農薬許容量基準」を超えたというのが台湾食薬署の説明だ。食薬署は自国の規定により通関で不合格となった1千箱(1128キロ)を廃棄した。

 このような報道が伝えられると、農心は本紙の取材に対し「2022年11月に生産された台湾輸出用の『辛ラーメンブラック豆腐キムチどんぶり』のスープ製造に使われた各種農産物の中の、栽培環境に由来した一時的で非意図的な汚染と推定される」とし、「台湾輸出品目のうち、当製品だけで問題が発生しており、これは台湾輸出用の工場で注文生産用に作られた製品であり、国内の市販製品とは関係がない」と述べた。

 さらに「今回検出された物質はエチレンオキサイドではなくクロロエタノール(2-CE)で、発がん物質でもない」とし「台湾食薬署がエチレンオキサイドだと発表したのは、クロロエタノールの検出量をエチレンオキサイドに換算して数値を発表したため」と付け加えた。韓国のクロロエタノールの規格基準は30ppmで、台湾よりは基準が緩い。

 農心は今回の検出結果を機に、精密分析機器を補強するなど対策を講じている。農心関係者は「現在も農産物原料については契約栽培をしており、6段階の検証過程を経て原料を供給している」とし「分析機器の補強を通じてモニタリングを強化する方針」だと話した。

ユ・ソンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/consumer/1076220.html韓国語原文入力:2023-01-19 00:56
訳C.M

関連記事