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韓国の相手国別輸出比重、中国は減り、米国は増えた

登録:2023-01-02 19:36 修正:2023-01-03 06:53
米中紛争、中国景気減速の影響 
ASEANの比重が高まり多角化する流れ
輸出貨物が積まれている港湾=ゲッティイメージバンク//ハンギョレ新聞社

 昨年、韓国が史上最大の貿易赤字を記録した中で、中国向け輸出は前年比で4%以上減少し、輸出全体に占める割合も25%以下に低下した。一方、米国向け輸出は逆に二桁(14.5%)の増加傾向を見せ、初めて1千億ドルを超え、比重でも15%以上に上がり前年より一段階高まった。

 2日に確認した韓国産業通商資源部の「2022年輸出入動向」の地域別輸出実績によれば、対中輸出は1558億ドルで前年より4.4%減少した。昨年の輸出全体6839億ドルの22.8%を占めた。2021年の25.3%(1629億ドル)に比べ、割合が大幅に下がった。韓国の対中輸出の割合は、米国と中国との貿易紛争が本格的に始まった2018年以後も25%以上を維持してきた。2018年の26.8%から2019年には25.1%に下がったが、2020年は25.9%に再び上がるなど、一貫して25%以上だった。

 昨年の対中輸出不振は、4月から続いた「中国の『ゼロコロナ政策』にともなう経済成長鈍化」から主に始まったと産業部は分析している。下半期に入り、主要な輸出品目である半導体の価格下落傾向が明確になったのも、対中輸出の不振に影響を及ぼした要因として指摘されている。

 輸出割合以上の劇的な変化は貿易収支に現れた。昨年の対中貿易収支は黒字を記録したが、年間12億5千万ドルでギリギリの水準にとどまった。対中貿易収支は、昨年5月(10億9千万ドルの赤字)以後、9月(6億6千万ドルの黒字)の1カ月を除いては赤字が続いた。2月(26億4千万ドル)、3月(30億2千万ドル)の黒字に支えられ、年間ベースではかろうじて赤字を免れた。昨年の黒字規模は、2021年(242億8千万ドル)の5%水準に過ぎない。韓国が対中貿易で最大の黒字を記録した2013年には、その規模が628億ドルだった。

 韓国の輸出に占める中国の割合が大幅に下がった代わりに、米国の役割は反射的に大きくなった。昨年の対米輸出は1098億ドルで、輸出全体の16.1%だった。2021年の14.9%(959億ドル)に比べ、一段階高くなった。年間対米貿易黒字は280億4千万ドルで、前年(226億9千万ドル)より20%以上増えた。

 対米輸出の好調を牽引したのは自動車分野だった。昨年に入って12月25日までの対米自動車輸出は217億3千万ドルで、前年同期より29.8%増えた。完成車の出庫価格引き上げと高価な電気自動車の生産・販売の増加による結果だった。一般機械(14.8%)、自動車部品(16.9%)、石油製品(33.8%)の対米輸出も比較的大幅に増えた。

 韓国貿易協会のチョ・サンヒョン国際貿易通商研究院長は「対米・対中輸出の流れは今年も続くだろう」と見通した。米中紛争により「主要な半導体の装備や部品の中国輸出の道が閉ざされている反面、米国市場は相対的に堅調な成長傾向を見せているため」だ。チョ院長は対中輸出割合が低下したことについて、「ベトナムをはじめとするASEANの比重が高まり、中国に対する過依存が弱まったという肯定的側面もある」と解説した。

 米国・中国をはじめとする主要9地域の中で、輸出の成長傾向が最も目立った国はインドだった。昨年、韓国のインド向け輸出は188億8100万ドルで前年比21.0%増となり、2021年の高成長率(30.7%)を維持している。インドに次いでASEAN14.8%、米国14.5%、中東12.3%の順で成長傾向が強かった。ロシア・ウクライナを含む独立国家連合(CIS)に対する輸出は17.7%減少し、中国と共に9地域の中で「有意」に輸出減少傾向を記録した。

キム・ヨンベ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1074066.html韓国語原文入力:2023-01-02 15:54
訳J.S

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