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先月の韓国の消費者物価5.4%上昇…14年ぶりの高水準

登録:2022-06-04 01:54 修正:2022-06-04 08:56
統計庁「5月の消費者物価動向」発表 
軽油・ガソリンなど8.3%上昇、電気・ガス・水道9.6%上昇 
刺身・チキン約10%、豚肉などは20%上昇
ソウルのある大型スーパーで消費者が買い物をしている/聯合ニュース

 先月の消費者物価の上昇幅は14年ぶりの高水準だった。油類などの供給側の価格上昇に加え、新型コロナウイルス禍からの正常化で需要も大幅に増えたからだ。当面は物価高が続くと予想される。

 統計庁が3日に発表した消費者物価動向によると、5月の韓国国内の消費者物価指数は昨年5月に比べて5.4%の上昇。今年初めは3%台にとどまっていた物価上昇率が、3月には4%を超え、ついに5%台に突入したのだ。先月の物価上昇幅は、原油高と物価高に見舞われた李明博(イ・ミョンバク)政権時代の2008年8月(5.6%)以降で最大となる。

 品目別に見ると、軽油・ガソリンなどの工業製品が8.3%上昇し、物価上昇を牽引した。公共料金の引き上げの余波で電気・ガス・水道料金が9.6%も跳ね上がり、サービスは3.5%、農畜水産物価格も4.2%上昇した。

消費者物価指数の上下動の推移。棒グラフは前月比、折れ線グラフは前年同月比=統計庁提供//ハンギョレ新聞社

 細部品目別に見ると、灯油・軽油・ガソリン・自動車用液化石油ガス(LPG)などの燃料価格が昨年に比べて20~60%ほどの急騰を示した。外食用の刺身とチキンの価格は10%ほどの上昇。豚肉・輸入牛肉などの食品価格も20%以上の上昇となった。

 体感物価も厳しい。消費者がよく買う144品目の価格から算出する生活物価指数は、先月6.7%上昇した。2008年7月(7.1%)以来最大の上げ幅だ。魚・野菜・果物などの食卓に上る55品目の価格から算出する生鮮食品指数も先月は2.5%上がり、価格上昇幅が拡大した。

 コロナ禍の正常化や消費回復などにより、需要側の物価上昇圧力も強まっている。

 季節的な要因や一時的な衝撃によって価格が高騰する可能性のある品目を除外して算出する「農産物および石油類除外指数(根源物価)」は先月4.1%上昇し、2009年4月(4.2%)以降の最大値を記録した。経済協力開発機構(OECD)基準の根源物価指標である「食料品およびエネルギー除外指数」も先月3.4%上昇し、2009年2月(4%)以降で最も大幅に上昇した。

 政府は物価管理の手綱を引き締めることにしている。企画財政部のパン・ギソン第1次官はこの日、政府ソウル庁舎で行われた経済関係次官会議で「現在の物価状況を非常に重く受け止めている」とし、「国民生活安定対策の効果が直ちに現れるよう、予算執行、関連法令の改正などの後続手続きを最大限迅速に行う」と語った。

パク・チョンオ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1045601.html韓国語原文入力:2022-06-03 09:49
訳D.K

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