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現代自動車、「EV市場開拓期」の日本市場に再参入…12年前の雪辱なるか

登録:2022-02-09 06:25 修正:2022-02-09 07:19
2009年に乗用車市場から撤退後、バスなど商用車の営業だけ 
「水素燃料電池自働車のネッソと電気自動車のアイオニック5」で再挑戦
現代自動車は今月8日、日本の乗用車市場への再参入を発表し、電気自動車「アイオニック5」(左)と水素燃料電池自動車「ネッソ」を投入すると発表した。同日、東京の大手町で開かれた記者懇談会で現代自働車日本法人「ヒョンデモビリティジャパン」の関係者らがこれらの車種について説明している/聯合ニュース

 現代自動車が12年ぶりに日本市場に再参入する。現代自動車は2001年にも日本市場に進出したが、販売実績が振るわず、2009年末に撤退した。 現代自動車は「オンライン販売」を皮切りに、今後オフライン拠点の構築を目指す計画だ。日本のエコカー需要とインフラが急速に拡大するという見通しのもと、ネッソ(水素燃料電池自動車=FCV)、アイオニック5(電気自働車=EV)を前面に押し出し、エコカー市場を先取りするという戦略だ。

 現代自動車は8日、東京の大手町三井ホールでメディア懇談会を開き、日本の乗用車市場への再参入を表明した。現代自動車が日本の乗用車市場に挑戦するのは2009年末に撤退して以来12年ぶり。現代自動車はこれまで、日本でバスなど乗用車の営業だけを行ってきた。

 現代自動車のネッソとアイオニック5がスタートを切る。ヒョンデモビリティジャパンの加藤成昭マネージングディレクターは「今年5月から(両モデルの)注文受付を開始し、7月から引き渡す予定」だと述べた。販売価格はアイオニック5が479万円、ネッソが776万8300円。今後、市場の状況を見極めながら、エコカーの販売モデルを増やしていく計画だ。

 日本の乗用車市場への再参入の時期を見計らっていた現代自動車が、現時点で再進出を電撃的に決めた背景には、日本のエコカーへの需要が早いテンポで拡大すると見込んでいるからだ。現地懇談会にオンラインで参加したチャン・ジェフン現代自動車社長は「ライフスタイルと関連した変化の重要なキーワードは、地球温暖化と環境問題を解決するための脱炭素化」だとし、「日本は特にこの脱炭素化に対する意識が高まっている市場」だと評価した。

 まだ日本はEV市場が他の国に比べて小さい。2020年基準で、中国の電気車販売台数は100万台、欧州は72万台、米国は25万台に達したのに比べ、日本は1万4604台に止まっている。日本の全体販売車における電気自動車の割合も、0.003%に過ぎない。これまで日本の完成車メーカーがEVよりはハイブリッド自働車に集中してきたからだ。

 しかし、日本の自動車メーカーも変化を図っている。世界トップの自動車メーカーのトヨタは昨年末、2030年までにバッテリー式EVを30種発売するという目標を掲げている。そのために8兆円を投資すると発表した。これに先立ち、日本政府も2035年までに新車販売をエコカーに100%転換する方針を明らかにしている。これを受け、日本の電気自動車インフラも早いテンポで拡大する見込みだ。日本政府は2021年3月現在、わずか2万9200カ所だった電気車充電スタンドを2030年までに15万カ所に拡大する方針だ。

 現代自動車はネッソやアイオニック5をオンラインで販売する予定だ。ウェブサイトやモバイルアプリによるモデルの検索や決済、配送などの全過程をワンストップで行う。オフラインでブランドを体験し、購入支援、整備、教育なども提供する「ヒョンデ・カスタマー・エクスペリエンス・センター」を今年下半期に横浜を皮切りに日本の主要地域ごとに設置する計画だ。現地のカーシェア企業「DeNA SOMPO Mobility 」と提携し、カーシェア(車両共有)サービスも提供する。

 チャン社長は「日本市場でFCVやEVなどの『ゼロエミッション・ビークル』(エコカー)を通じてカーボンニュートラル(炭素中立)の実現を後押ししたい」とし、「この12年間、現代自動車は様々な形で悩み続けてきた。再び原点に戻り、真剣に顧客と向き合うことを決心した」と述べた。

アン・テホ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/1030227.html韓国語原文入力:2022-02-09 02:36
訳H.J

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