サムスン電子が、サッカー場16面大の世界最大規模の半導体工場である平沢2ラインの稼動を始めた。
サムスン電子は、2018年に着工した12万8900平方メートル(3.9万坪)規模の平沢(ピョンテク)2ラインが稼動に入ったと30日明らかにした。平沢2ラインで初めて出荷された製品は、業界初の極紫外線(EUV)工程を適用した3世代10ナノ級のLPDDR5モバイルDRAMだ。LPDDR5は、スマートフォンやタブレットのようなモバイル機器に使われる低電力DRAMだ。今回の製品に適用された極紫外線は、半導体の回路パターンを描く時に使われる光源で、既存のフッ化アルゴンよりはるかに細かい作業が可能だ。今回の製品は、既存の製品に比べて処理速度が16%速い。16GB製品基準で、FHD級映画(5GB)10編を1秒で処理できる。
平沢2ラインでは、VNAND、超微細ファウンドリ(半導体委託生産)製品の生産も実施される。サムスン電子は、5月に極紫外線を基盤としたファウンドリ生産ラインを着工し、6月にはNANDフラッシュの生産ラインも着工した。二つのラインは、来年下半期から本格的に稼動する計画だ。
サムスン電子は「平沢2ラインは2018年8月に発表した180兆ウォン(約16兆円)投資、4万人雇用計画の一環として建設された。難しい条件の中でも新規投資と採用を積極的に拡大している」と強調した。実際、平沢2ラインには合計30兆ウォン(約2.7兆円)以上の大規模投資が執行され、直接雇用人員は約4千人、協力会社などを含めて3万人以上の雇用創出が可能だと会社側は説明した。