ユ・ミョンヒ産業通商資源部通商交渉本部長が11日、「東アジア地域包括的経済連携(RCEP)開放対象からコメは除外されている」と述べた。最近、世界貿易機関(WTO)における開発途上国の地位の放棄とRCEP協定文の妥結で、農業分野の危機感が高まっている中、ユ・ミョンヒ本部長は「韓国の農業分野の敏感さを最大限考慮し、市場開放の交渉に臨んでいる」と付け加えた。
同日午後、政府世宗(セジョン)庁舎で開かれた記者懇談会で、ユ本部長は「各国間で市場の開放交渉の部分も9合目を超えた」としたうえで、「各国の長官会議では今年までに個別交渉を終えることにしたが、最終署名の時期を来年に延長した」と明らかにした。ユ本部長は「各国間FTAで結ばれている時は、それぞれ別の原産地規定に合わせなければならなかったが、多国間交渉で域内国間の原産地規定を統一することで、中小企業の輸出と貿易が以前より円滑になるだろう」と説明した。
13日に米国が発表する自動車に対する通商拡大法第232条の適用の可否決定については、韓国が除外されたと予断することはできないと慎重な態度を示しながらも、「我々は韓米FTA改正交渉で約束したり、合意した事案を忠実に履行しているため、措置対象になってはならないという立場を持続的に伝えてきた」とし、「先月、私が米国を訪問した際に会った米通商代表部(USTR)代表とクドロー国家経済会議委員長も、韓米FTAの改定後、両国間の互恵的貿易投資に関して肯定的に評価していた」と述べた。
日本の輸出規制措置以後、WTO提訴に対する第2回二国間協議が19日に迫っており、注目される政府の立場や交渉戦略についてはあまり多くを語らなかった。ユ本部長は「19日の政府間協議で最善を尽くして協議するとしか言えない。その後の段階の問題は協議の結果にかかっているため、解決の時期などは協議の結果を見てから発表できるだろう」と述べた。ユ本部長はただし、二国間協議が専門家「設置パネル」に行かないためには、「輸出制限措置の原状回復が行われなければならない」と強調した。WTO提訴後、朝米協議が決裂すれば、専門家パネルが審理に乗り出す本格的な裁判の過程が始まる。その場合、通常1~2年、最近は3年を越えてまで解決が遅れるケースが多く、政府としては大きな負担になる。
最後に、来年度の通商見通しについてユ本部長は「保護貿易主義・一方主義がさらに拡散・深化しており、保護貿易措置も反ダンピングなど輸入規制に限られていた以前とは異なり、輸入や輸出、その他様々な恩恵の剥奪など非定型化した形で表れる可能性もある」としたうえで、「そのような状況を乗り切るために、市場拡大と多角化、制度革新など先制的に機敏に対応できるよう努める」と述べた。