家宅捜索された高額滞納者、「夜道に気をつけろ」と捨てゼリフまで
73回かけ16億円を強制徴収
ダイヤモンドの指輪、真珠のネックレス、金の腕輪、1200万ウォン（約130万円、100ウォンは約11円）の高級腕時計、1億ウォンを超す豪華なグランドピアノ…。京畿道城南（ソンナム）市が高額の常習滞納者宅を捜索し差し押さえたり公売処分する物品目録だ。
滞納された地方税が903億6200万ウォンに達する城南市は、去年一年間の常習滞納者のうち700万ウォン以上の滞納者1080人を対象に家宅捜索を行った。家宅捜索は被疑者の犯罪事実を立証する証拠を確保するための警察や検察の押収捜索とは異なり、検察庁が発行した「犯則事件調査公務員指名書」で行われる。
城南市は税政課滞納徴収チーム所属の公務員8人を2チームに分け滞納者の家を“急襲”した。滞納者は高価な物品をあらかじめ隠す恐れがあるので事前予告は禁物だ。慌てた滞納者に「夜道に気を付けろ」「ただではすまない」と脅されるのが日常茶飯事になったと徴収チーム関係者は語る。家の中で篭城する滞納者もいるので鍵師に同行してもらい、警察の出動も続いた。
こうした捜索を通じ城南市はダイヤモンドの指輪、真珠のネックレスなど貴金属92点、高級腕時計35点、高級カバン12点、高級ゴルフクラブ8点など147点を確保した。2億ウォンを超える高級外車を含み150台の自動車も差し押さえ公売処分にした。滞納者宅で押収した現金も13億7900万ウォンにのぼる。73回に及んだ家宅捜索で市がかき集めた滞納税金は150億ウォンだ。
家宅捜索を指揮したイ・ユテ滞納徴収チーム長は「城南市では異例の家宅捜索を通した徴収活動を行っているが、これは誠実な納税者との公平と租税の定義を実現するための最も断固たる方法だ。能力がありながら税金を払わないのは犯罪という認識を持たせることになるだろう」と話した。 市は今後も強力な徴収活動を継続し、やむを得ぬ滞納者には分納や滞納猶予処分で機会を与える方針だ。
キム・キソン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2015.01.28 22:11
