韓国ドラマ「イカゲーム」がインドでも旋風を巻き起こしている。世界映像コンテンツランキング集計サイトのフリックスパトロールによると、今月1日、「イカゲーム」はインドのネットフリックスのテレビ番組部門で1位となった。自国のコンテンツに対する忠誠度が高いインドで、海外ドラマがブームを巻き起こすのは異例のことだ。最近までも名門大学進学を目指す学生たちの熾烈な競争を描いたインドのコメディドラマ「コタ・ファクトリー」が1位を守り続けてきた。これで「イカゲーム」は、ネットフリックスがこの作品の視聴を提供するすべての国で1位になった作品として記録された。また、ネットフリックスで放送される国で興行1位を占める最初のオリジナル作品となった。「イカゲーム」は現在、デンマークとトルコを除いた81カ国で1位を維持している。デンマークとトルコでも1位に上がったが、現在は1ランク下がった2位だ。
SNSでも「イカゲーム」の熱気が高い。3日のフリックスパトロールによると、「イカゲーム」はツイッターメンションとユーチューブトレーラー(予告編)ビューで1位、インスタグラムメンションで2位となった。ドラマに登場した「タルゴナ型抜き」、「ムクゲの花が咲きました」などゲームの真似をした動画やコメントがユーチューブなど様々なSNSに次々と現れている。
一方、「イカゲーム」の出演者たちは、米国「NBC」の人気トーク番組「ザ・トゥナイト・ショー・スターリング・ジミー・ファロン」に6日(現地時間)に出演する予定だ。具体的な出演者リストは伝えられていない。ジミー・ファロン・ショーは米国の代表的な深夜の人気トークショーで、韓国のアーティストでは防弾少年団(BTS)やBLACKPINKなどが出演している。
先月17日からサービスが始まった「イカゲーム」は、456億ウォン(約43億円)の賞金を獲得するために命がけのゲームを繰り広げる人間の群像を描いた9話のドラマだ。公開直後から韓国をはじめ米国、英国などの主要国家で大人気となり、BBC、CNNなどの主要メディアが人気の要因の分析に乗り出し、様々なグッズが出るなど、シンドローム水準の人気を集めている。「イカゲーム」ブームとともに、ネットフリックスの株価は過去最高を更新した。
国外ブームと違い、韓国では同作品について、個人の携帯電話番号露出、制作会社とネットフリックスの収益配分問題など、人気の高さと同じくらい議論も起きている。ネットワーク使用料の支払いを巡ってネットフリックスと対立してきたSKブロードバンドは先月末、ネットフリックスが自社の国内外のデータ伝送網を利用して利益を得てきたにも関わらず、何の代価も支払わなかったとして、不当利益返還請求訴訟を起こした。
「イカゲーム」は映画『トガニ~幼き瞳の告発』『怪しい彼女』『天命の城』などを制作したファン・ドンヒョク監督が脚本・演出を担当し、俳優のイ・ジョンジェ、パク・ヘスなどが出演した。劇中で脱北者のカン・セビョク役を演じた俳優チョン・ホヨンは、このドラマを通じて一気にスターダムにのし上がり、映画『国際市場で逢いましょう』『アシュラ』『LUCK-KEY』『スペース・スウィーパーズ』『ガール・コップス』などに出演したが存在感がほとんどなかったインド出身の俳優アヌパム・トリパティは、このドラマで名を馳せた。