国際信用格付け機関のムーディーズは、来年設立される韓国の未来対応基金による新規国債発行の縮小に関連し、「国家の信用格付けに好影響」だと評価した。
ムーディーズが6日に発表した報告書によると、同社は韓国政府の来年度予算案についてこのように評価した。これに先立ち、政府は来年度の予算案を今年の本予算より12.8%増の820兆9千億ウォン(約95兆円)で編成し、半導体からの追加税収を基に162兆ウォン規模の「未来対応基金」を設けると発表した。未来対応基金のうち12兆5000億ウォンは、国債発行量の削減に活用され、国家債務の増加幅を抑えるために使われる予定だ。
ムーディーズはこの「未来対応基金」について、「今回の予算案の核心的な特徴」としたうえで、「基金の規模に比べれば大きくはないが、新規国債発行の縮小に割り当てられた12兆5000億ウォンは、追加税収が全額支出されるのではなく、レバレッジ(負債)の抑制に充てられるというシグナルであることから、(国家)信用に好影響を及ぼすだろう」と分析した。
政府の財政収支や国家債務の見通しについても楽観的に評価した。来年度の統合財政収支(政府の総収入-総支出)は59兆5000億ウォンの黒字と見込まれており、このまま実現すれば2018年以来の財政黒字への復帰となる。国内総生産(GDP)に対する管理財政収支比率は-0.1%で、これは政府の財政収支の赤字規模がGDPの0.1%であることを意味する。今年の本予算(3.9%)や補正予算(3.8%)と比較すると、「事実上、均衡に近い水準を目標としている」というのがムーディーズの分析だ。
政府は、GDPにおける国家債務比率についても、今年の51.6%から2027年には48.3%に低下した後、2030年には49.0%へと小幅に上昇すると見込んでいる。これはムーディーズの見通し(2030年59%)よりも低い水準だ。これに対しムーディーズは、「財政状況の改善により、債務負担は相対的に抑えられた水準にある」としつつも、「(国家債務比率は)依然として高い水準で推移するだろう」と予想した。
一方、ムーディーズは来年度予算案の総評として、「人工知能(AI)主導の堅調な半導体需要を背景に経済が急速な成長を見せる中、生産能力の拡充を目的とした拡張的・成長志向への転換」とし、「半導体関連の税収の景気循環的な性質を考慮すると、支出が目標を上回った場合、再び数年にわたる財政拡大と債務増加につながる可能性がある」と述べた。最近発表された公共機関の再編案については、「公企業の統廃合・重複機能の廃止などは、公企業全体の効率性向上に寄与するだろう」と分析した。