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「教育競争」により韓国の出生率が28%低下…「『地位不安』への執着が非効率招く」

登録:2026-09-03 06:18 修正:2026-09-03 09:04
韓国銀行のシン・ヒョンソン総裁が2日、ソウル中区の韓国銀行本店で開催された国際カンファレンスで、ビデオを通じて開会の辞を述べている=韓国銀行提供//ハンギョレ新聞社

 教育をめぐる競争に対する懸念が大きい国ほど、出生率が低く、低下速度も速いことが明らかになった。韓国の場合、私教育をめぐる競争がなければ、平均子ども数が30%ほど多かっただろうという推定値も公開された。

 米バージニア・コモンウェルス大学のヨム・ミンチョル教授は2日、韓国銀行・経済政策研究センター(CEPR)・経済協力開発機構(OECD)の共同カンファレンスで発表した論文 「地位競争、集中育児、そして韓国の少子化」(キム・ソンウン世宗大学教授らと共同執筆)において、子どもの教育を他の家の子どもと比較する「地位競争」が、私教育(学習塾や習い事)への支出を社会的に過度な水準まで引き上げ、出生率を抑制するという研究結果を提示した。

 ヨム教授をはじめとする研究チームは、比較動機の強さを反映したモデルを用いて、子ども1人当たりの教育投資と出生率を導き出し、世界価値観調査(WVS)の「教育への不安指標(子どもに良い教育を与えられないか不安)」を用いた国家間比較、および塾の深夜授業時間規制の地域別・時期別の変化を変数とした実証分析により、これを検証したと説明した。

 分析の結果、地位競争が激しいほど私教育への支出は増加し、出生率は低下し、競争は世帯間で波及することが明らかになった。国家間の比較では、韓国、シンガポール、チリがこれに該当する代表的な事例として挙げられる。韓国の場合、地位競争の影響がなければ、平均子ども数が28%(1970〜75年生まれの女性の出産基準、1.92人→2.45人)多くなると推定された。

 研究チームは、「子ども一人に多くのお金をかけること(直接投資)と出生率の低下は、親の合理的な選択に過ぎず、それ自体が社会的非効率(市場の失敗)とは見なせないという従来の理論には限界がある」とし、「親たちが子どもの絶対的な能力よりも、他人と比較した相対的な『地位不安』に執着することで非効率が生まれる」と述べ、今回の研究の背景を説明した。他人と比べて自分の子どもが後れをとれば不幸になるという比較心理が強い場合、「たくさん産んでひととおり育てるよりも、一人だけ産んで『オールイン(全賭け)』する方を選ぶよう誘導する」という説明だ。これに加え、社会的に学歴や成功を重視する文化が重なると、比較心理がその不安感を増幅させ、出生率をさらに急激に低下させると述べた。

 韓国では、低所得層が所得に占める私教育費の支出比率が高い(第1分位8.4%、第5分位5.1%)と分析された点も注目された。これに関連し、適切な規制を通じて高所得層の私教育費が減れば、地位競争の圧力が弱まり、それに伴って低所得層の私教育費支出も減少することが明らかになった。学習塾の深夜授業規制により、上位15%の世帯の私教育費が10%減少すれば、下位50%の世帯の私教育費支出の割合(平均6%)は0.4〜0.9ポイント低下することが分かったと、研究チームは明らかにした。

 ヨム教授は「地位競争は社会的に過度な教育投資と少子化を招くため、政府介入の根拠となる。高所得層の私教育費支出への課税で財源を確保し、出産奨励金を支給するとともに、大学入試制度の改革を通じて序列競争の勢いを抑えることが、最適な少子化対策だ」と述べた。私教育競争は、誰もがお金を費やしても大学の定員は変わらないため、「囚人のジレンマ」に陥る市場失敗の事例であるという点で、政府介入の必要性が高く、私教育を抑制しても子どもの実際の学業成績を損なうことはないという説明だ。

 今回の会議は「人口の高齢化と長寿の経済学」をテーマに、この日から2日間続く予定だ。海外出張中の韓国銀行のシン・ヒョンソン総裁は、ビデオを通じた開会の辞で、「人口構造は強力な力だが、よく言われるように『人口こそが運命』というわけではない」とし、「人口構造の変化は決して容易ではない課題だが、迫り来るものを事前に見通すことができ、それだけ遅れることなく備えることができる」と述べた。

キム・ヨンベ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1275865.html韓国語原文入力:2026-09-02 20:23
訳H.J

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