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【社説】尹前大統領の妻に懲役1年8カ月、裁判所は大目に見るつもりだったのか

登録:2026-01-29 06:42 修正:2026-01-29 08:38
28日午後、ソウル瑞草区のソウル中央地裁で開かれたドイツモーターズ株価操作疑惑など、キム・ゴンヒ被告の一審宣告裁判で、キム被告が起立して宣告を聞いている=ソウル中央地裁提供映像よりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 韓国の裁判所が、尹前大統領の妻キム・ゴンヒ氏のドイツモーターズ株価操作容疑と、ミョン・テギュン氏から無償の世論調査を提供された容疑に対し、無罪判決を下した。旧統一教会(世界平和統一家庭連合)から請託とともに高価な贈り物を受け取った斡旋収賄の容疑だけを一部認め、懲役1年8カ月を言い渡した。キム氏の犯罪に比べ、あまりにも軽い刑だ。裁判所が明らかにした無罪の理由も納得しがたい内容が一つや二つではない。控訴審裁判とは別に起訴された事件裁判では、常識に合う厳正な審判が下されなければならない。

 ソウル中央地裁刑事合議27部(ウ・インソン裁判長)は28日、キム氏の一審判決公判で、資本市場法違反(株価操作)と政治資金法違反(世論調査の無償提供)の疑いを無罪とした。世論調査の無償提供を受けた容疑については、ミョン氏が自主的に行った世論調査結果を受け取ったにすぎず、世論調査関連の契約書や指示がなかったことを無罪と判断した理由に挙げた。このような隠密な取引において、契約書がないことが果たして無罪の理由になり得るのか。裁判所は、「国民の力」のキム・ヨンソン前議員の公認も、同党の公認委員らの討論によって決定されたものだとし、世論調査を提供された見返りではないと述べた。「キム・ヨンソンの公認は(キム)女史の贈り物」というミョン氏の肉声など、数多くの証拠が反映されていない判決だ。最初から大目に見るつもりだったとしか思えない。

 ドイツモーターズの株価操作容疑も同様だ。裁判所は「相場操縦勢力とやりとりし株の取引をしたとみなす証拠が足りない」と述べたが、数百件に及ぶキム氏と証券会社の社員との通話録音ファイルと、いわゆる「7秒馴れ合い売買」のショートメールなどは一体何なのか。ある録音ファイルでは、キム氏が「あちら(ブラックパール)に口座を任せ、40%の収益を与えることにした」という趣旨で喋っている内容も出てくる。裁判所は「被告が未必的ではあるが、自分の資金が相場操作に動員されると知りながら、それを容認したとみる余地がなくはない」としながらも、無罪を言い渡した、幇助容疑も共に適用しなかった特検も理解しがたい。

 結局、一審裁判所が有罪と判断した容疑は、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)から受け取ったシャネルのバッグ2つのうち1つと、グラフのネックレスだけだ。これに対する量刑も、大統領の配偶者というキム氏の地位を考えると軽すぎる。そもそも特検が最小限の容疑だけで起訴したことも(今回の判決に)大きく影響した。いわゆるミョン・テギュン・ゲートと関連し、追加で疑惑が提起された国会議員・自治団体長の公認関与疑惑や、昌原(チャンウォン)国家産業団地指定をはじめとするキム氏の国政壟断疑惑は捜査さえしなかった。楊平(ヤンピョン)高速道路の路線変更や三扶土建の株価操作など、これまで明らかにできなかった容疑も多い。総合特検が急いで活動を始めなければならない理由だ。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1242159.html韓国語原文入力:2026-01-28 18:32
訳H.J

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