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「パレスチナ人男性らの服を脱がせてひざまずかせ」…イスラエルの人権蹂躪に物議

登録:2023-12-09 06:06 修正:2023-12-09 07:14
X(旧ツイッター)よりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 イスラエル国防軍(IDF)がパレスチナのガザ地区でパレスチナ人男性らを下着姿にして目を隠し、ひざまずかせる様子の写真と動画がSNS上で拡散し、人権蹂躪だとの物議を醸している。

 8日、米国CNNは「イスラエル兵がガザ地区で下着だけを身に着けた数十人の男性を拘禁する様子が写った写真が拡散している」と報じた。CNNは、写真に写っている男性の家族または同僚に確認した彼らについての話を通じて、写真の男性らの相当数が民間人だと報じた。写真に写った男性の親戚や雇用主であることを明らかにした人たちは、CNNに「男性らの一部は武装集団と関連ない民間人」だと説明した。

 投稿で言及された撮影場所は、ガザ地区の北部・南部を問わず数カ所。CNNは、一部の写真がガザ市の北側のベイト・ラヒヤであることを確認したと明らかにした。この日、SNSのX(旧ツイッター)に投稿されたある動画は、「今日、ハンユニスでイスラエル軍が10代を含む男性の集団を逮捕し、下着まで脱がせて拘束し、トラックに乗せた」という説明と共に拡散された。

 一部の写真では、下着だけを身に着けた数十人の男性が、赤い布で目を隠されたまま、荒れ地の原野に並んで座っている様子が写っている。別の写真では、軍用トラックに乗せられてどこかに移送されている。

X(旧ツイッター)よりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 スイスのジュネーブにある国際人権団体「欧州・地中海人権モニター」は前日7日、ウェブサイトに声明を出し、関連の写真を掲載した後、「イスラエル軍がガザ地区北部のベイト・ラヒヤの避難所2カ所を数日間包囲し、民間人男性らを殴打して服を脱がせた」と明らかにした。

 同団体の説明によると、イスラエル軍はガザ地区北部に位置する国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が運営する学校であるカリフ・ビン・ザイド学校とニュー・アレッポ学校で、パレスチナの民間人数十人を無作為に逮捕して虐待した。ある目撃者は、服を脱げとのイスラエル軍の屈辱的な命令に従うことを拒否した人たちのうち、少なくとも7人が銃で撃たれて死亡するのを見たと述べた。国連がイスラエル軍の民間人への人権侵害について緊急調査を開始して責任ある行動をとるよう、同団体は求めた。

X(旧ツイッター)よりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 イスラエル軍は、これらはハマスの隊員と疑われる者たちだと主張した。イスラエル軍のニエル・ハガリ報道官はこの日の記者会見で、関連の写真についての質問が出てくると、「イスラエル軍が地上作戦中に逮捕した多くの捕虜、すなわちハマスのテロリストの写真を見た」と述べた。

 イスラエル日刊紙「タイムズ・オブ・イスラエル」は、彼らはイスラエル軍に投降したパレスチナ人男性で、ハマス隊員である可能性があると報じた。同紙は「ガザ地区の数多くのテロ容疑者がイスラエル軍に投降したとみられる映像が公開された」と報じた。

キム・ミヒャン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1119598.html韓国語原文入力:2023-12-08 17:58
訳M.S

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