共に民主党は「国際安全基準に合致する」とする国際原子力機関(IAEA)の最終報告書発表によって福島第一原発の汚染水放出が秒読み段階に入ったことを受け、それを阻止するための総力対応に突入した。緊急議員総会と糾弾大会を行ったのに続き、徹夜座り込みと日本現地への抗議訪問も予告したのだ。日本政府が汚染水の放出を強行すれば、日本産水産物の全面輸入禁止の立法化も検討することとした。
民主党のイ・ソヨン院内報道担当は5日、国会で開かれた議員総会後、記者団に対し「民主党は今後、汚染水の海洋放出を防ぎ、安全性検証を徹底的に行うために、できる限りの措置を取っていくことを決めた」とし「まず野党4党(民主党、正義党、基本所得党、進歩党)の連帯を強化し、汚染水放出に反対する議員の会を組織し、これを主軸として国際機関や市民社会団体と連帯する予定」だと述べた。民主党は、日本政府が韓国などの近隣国の同意なしに汚染水を放出すれば、すべての日本産水産物の輸入禁止の立法化も検討することを決めた。
この日の拡大幹部会議と議員総会では、IAEAの最終報告書の内容と尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の対応を批判する党指導部の発言が相次いだ。イ・ジェミョン代表は議員総会の冒頭発言で、「日本は(汚染水)投棄のストップウォッチを速めている」とし、「最も近距離で最も被害が大きい大韓民国の政府は、一体なぜ何も言わないのか」と述べた。パク・クァンオン院内代表は議員総会に先立って行われた拡大幹部会議で、「IAEAの報告書は検証報告書ではなく、日本政府と東京電力に委託された事業の報告書と同水準」だとし、「(政府与党は)国民の85%の不安と野党第一党の民主党の強い反対をテコとして、日本と改めて交渉してほしい」と述べた。
民主党の議員たちはこの日の議員総会後、国会中央ホールの階段前で同党の糾弾大会を行った。彼らは決議文で「IAEAの報告書は日本による汚染水海洋投棄の免罪符とはなりえない」と述べ、日本政府の放出計画の即時撤回▽韓国政府による国際海洋法裁判所への日本提訴▽福島汚染水検証特委の早期開催および聴聞会の開催、などを要求した。
6日には、所属議員全員が参加する1泊2日の国会徹夜座り込みに突入する。民主党議員は6日午後7時から深夜0時まで国会で「非常行動」宣言とリレーフィリバスターを行い、その後は本館や議員会館などで徹夜座り込みを行う。翌日の7日朝には国会本館前の階段で総結集糾弾大会を行う計画だ。
ただし党内の一部からは、「総力戦」逆風を懸念する声もあがっている。ある再選議員は「根本的には日本政府を動かさなければならない外交問題であるため、野党にできることは多くはない」とし「巨大野党の場外集会に対する国民の反感もあるため、院内外にまたがる『賢い闘争』が必要だ」と語った。