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グーグル、MSに続きMeta、インテルも…「AI専用半導体チップ開発」

登録:2023-05-23 19:40 修正:2023-05-24 12:16
ゲッティイメージバンク//ハンギョレ新聞社

 生成系人工知能(AI)ブームでNVIDIAの高性能半導体チップの価格が上がり続けるのを受け、グローバル・ビッグテック企業がAI専用半導体チップの直接開発にこぞって乗り出している。専用高性能チップを通じたサービスの品質の差別化戦略も注目される。

 フェイスブック・インスタグラムなどを運営するMetaは18日、独自設計の高性能半導体チップ「MSVP」(Meta Scalable Video Processor)と「MTIA」(Meta Training and Inference Accelerator)を公開した。Metaは「MSVPとMTIAはそれぞれ高画質動画処理とAI関連作業に最適化された半導体チップ」だと説明した。

 Metaは高画質動画処理特化チップの独自開発に乗り出した理由について「一日平均40億件の映像がフェイスブックで再生されている状況で、動画処理の効率性を高めることは、利用者に最上の動画視聴経験を提供するために必須」と説明した。AIに最適化されたチップの開発については「コンテンツ理解、ニュースフィード、生成系AI、広告の順位策定など、Metaの様々なサービスにAIが活用されている。特にサービスとアプリ全般の利用者の経験を改善するためにディープラーニング基盤の推薦モデルが重要な役割を果たすが、推薦モデルの大きさと複雑さが高まり、より多くのメモリーとコンピューティングパワーが必要となった。AI専用半導体(の開発)が性能と効率の面で最適な解決策だと考えた」と明らかにした。

 AIチャットボット「ChatGPT」の開発会社であるオープンAIの実質的大株主であるマイクロソフト(MS)も、AI専用半導体チップを開発中だという。MSは最近、検索エンジン「Bing」、業務用アプリケーションソフトウェア「Office」などの製品にAI技術を広く適用している。

 グーグルも先月、AI専用半導体のTPU(Tensor Processing Unit)4千個余りを搭載したスーパーコンピューター「TPU v4」を公開し「NVIDIAのA100チップより速度は1.2~1.7倍、電力効率は1.3~1.9倍高い」と明らかにした。

 米国のコンピューターチップメーカーのインテルも、22日(現地時間)にドイツ・ハンブルクで開かれた国際スーパーコンピューティング会議(ISC)で、高性能コンピューティングと大規模データ演算を支援するグラフィック処理装置(GPU)「Falcon Shores」を2025年に発売する計画を発表し、NVIDIAに挑戦状を突きつけた。インテルはこの日「科学研究用の生成系AIモデル開発のためのオーロラスーパーコンピューターを開発中」と明らかにした。

 CNBCの報道によると、イーベイで取引されるNVIDIAの最新グラフィック処理装置H100の価格は、昨年の3万6千ドル(80GB基準)から最近は4万6千ドルまで上がった。定価が1万ドルほどのA100は1万5千ドル水準で取引されている。オープンAIの最新大規模言語モデル「GPT4」には、NVIDIAの最新チップ1万個余りが使われている。

チョン・インソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/it/1092949.html韓国語原文入力:2023-05-23 16:26
訳J.S

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