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「首脳会談から1カ月も経たないうちに日本教科書『歴史歪曲』とは…」=韓国

登録:2023-03-31 03:42 修正:2023-05-20 12:47
アジア平和と歴史教育連帯、民主労総、平和を作る女性の会、民族問題研究所などの市民社会団体のメンバーが30日午前、ソウル鍾路区の日本大使館前で日本の歴史歪曲教科書糾弾記者会見を行い、日本の歴史歪曲教科書に不合格を突き付けいる=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社

 日本政府による小学校の社会科教科書歴史歪曲問題に対する市民社会団体の反発が激しい。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の「屈辱外交」が日本の歴史歪曲をあおっているという批判の声があがっている。

 韓日歴史正義平和行動、アジア平和と歴史教育連帯、民族問題研究所などの市民社会団体は30日午前、ソウル鍾路区(チョンノグ)の在韓日本大使館前で記者会見を行い「尹錫悦政権の屈辱外交が日増しに増長している日本の歴史歪曲を容認し、あおっている」として、政府の対日外交方針を糾弾した。政府の強制動員解決策の発表から3日後に日本は強制動員を否定し、韓日首脳会談が行われてから1カ月も経たないうちにさらに歪曲した教科書を発表した。「日本の教科書歴史歪曲を糾弾する」、「尹錫悦は外交惨事の責任を取れ」と記されたプラカードを手にした10人あまりの参加者は、日本の社会科教科書の表紙に「歴史歪曲」というシールを貼った。

 彼らは、先日の韓日首脳会談で強制動員解決策などを議論した尹錫悦政権は「外交惨事」の責任を取るべきだと主張した。韓日歴史正義平和行動のパク・ソグン共同代表は、「教科書問題は韓日首脳会談の結果を日本政府自らが覆すものだ」とし、「韓国政府はこれに対抗して強制動員の第三者弁済案などの韓日首脳会談の結果を破棄し、福島第一原発の核汚染水の放出に抗議する国際的なキャンペーンを組織すべきだ」と述べた。

アジア平和と歴史教育連帯、民主労総、平和を作る女性の会、民族問題研究所などの市民社会団体のメンバーが30日午前、ソウル鍾路区の日本大使館前で日本の歴史歪曲教科書糾弾記者会見を行っている=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社

 「朝鮮学校と共にする人々『モンダンヨンピル』」のキム・ミョンジュン事務総長は「依然として日本で朝鮮学校の生徒たちと同胞に対する憎悪犯罪が起きている今、尹錫悦の日本に対する亡国外交とその波紋は、在日朝鮮人にとって単なる歴史の編集にとどまる問題ではない」とし「尹錫悦政権には歴史と正義を無視した責任がある。強制動員、慰安婦被害者の人権を踏みにじった責任だけでなく、これから育っていく在日同胞の子どもたちの人権と命をも危険にさらした責任を必ず取らねばならない」と述べた。

 彼らは、28日に日本の文部科学省が日帝強占期の強制動員の強制性を薄め、独島(トクト)領有権主張を強化することを骨子とする小学校の社会科教科書の検定結果を発表したことが、今後東アジアの平和を害する恐れがあるとの懸念を示した。平和を作る女性の会のキム・ジョンス代表は「日本は自国の小学生に独島だけでなくロシアと中国の領土まで自国の領土だと教えることになった」とし「これは日本の安保戦略の目標である『戦争のできる国』としての正当性を確保するための足場を準備するもの」だと語った。民族問題研究所のキム・ジョンウク企画委員は「日本が歴史を否定する理由は、自分たちの侵略戦争を否定することと軌を一にしている。日本はいつでも侵略国家に変身するために教科書で子どもたちの目と耳をあざむく」と語った。

コ・ビョンチャン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1085816.html韓国語原文入力:2023-03-30 12:11
訳D.K

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