日本の福島原発汚染水の海洋放出を控え、汚染水と海洋環境に関する国際検証に参加している韓国原子力安全技術院(KINS)が、来月中に初めての分析結果を国際原子力機関(IAEA)に提出する。
KINSは米国・フランス・スイスなどと共に多核種除去設備(ALPS)で処理された福島原発汚染水を分析中であり、その結果を3月中にIAEAに提出する予定だと先月28日明らかにした。
3月に提出する分析結果は、日本が昨年3月に採取し、10月にIAEAを通じて送ってきた汚染水1次試料23.5リットルに関するものだ。昨年10月、日本は2次・3次試料をそれぞれ3リットルずつ送ってきた。昨年3月に採取した汚染水の検証にはすべての機関が参加し、昨年10月に日本が送った汚染水の検証には韓国だけが第三者機関として参加する。
KINSは、1次試料に対する検証機関の分析結果を総合したIAEA報告書の公開日程はまだ決まっておらず、2・3次試料に対する分析結果は提出日程もまだ決まっていない状態だと明らかにした。このため、日本の海洋放出の時点は日本が当初提示した春~夏より遅くなるのではという観測も出ている。
KINS環境放射能評価室のキム・デジ室長は27日、大田で開かれた記者団説明会で「日本の分析結果が正しいか間違っているかを交差検証を通じて調べる」とし「IAEAの検証の進行が本来の計画よりもかなり滞っている状況」だと話した。
福島原発沖の海水と海底堆積物、魚類、海藻類などの海洋環境を対象にした交差分析はまだ始まっていない。KINSは海洋環境試料として、先月IAEAを通じて海水だけを受け取り、分析の準備を進めている。昨年11月に日本が採取した海底堆積物、魚類、海藻類の試料はまだ届いていない。
キム室長は「魚類や海藻類、海底堆積物は通関上の困難があり、また試料が均質かどうかを検証する過程も残っており、まだ配送されていない状態」だと話した。