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サムスン電子、ギャラクシーS21の公開繰り上げでアップルに宣戦布告

登録:2021-01-05 06:35 修正:2021-01-05 09:01
「ギャラクシーアンパック2021」の招待状=サムスン電子提供//ハンギョレ新聞社

 サムスン電子の今年のスマートフォン戦略商品であるギャラクシーS21シリーズを初めて披露するイベント「ギャラクシーアンパック2021」の招待状が4日、発送された。今月15日午前0時にアンパックで公開されるギャラクシーS21シリーズの発売日は、29日が有力視されている。製品公開と発売共に、例年より1カ月早い。昨年10月のiPhone12シリーズの発売後、恐ろしい勢いで市場シェアを伸ばしているアップルをけん制し、米国の制裁で生産量が大幅に落ちた華為(ファーウェイ)の空白を狙うサムスン電子の攻勢的な戦略と見られる。

 アップルは昨年10月、新型コロナウイルスの影響でiPhone12シリーズを例年より1カ月ほど遅く発売したが、発売直後から大人気を博し、シェアが第3四半期の11.9%から第4四半期には20.6%へと2倍近く伸びた。一方、サムスン電子は同期間中、シェアが21.9%から16.2%へと下がり、20%台が崩れると共に、業界トップの座もアップルに明け渡した。サムスン電子としては、新製品をより早く発売し、アップルの破竹の勢いに歯止めをかける必要がある。昨年、サムスン電子の戦略製品であるギャラクシーS20シリーズの発売は3月6日だったが、今年は1月29日へと1カ月以上繰り上げたのもそのためだ。

 米国の制裁を受け、ファーウェイのスマートフォン出荷量が急激に減ったことも、サムスン電子が攻勢戦略を駆使する要因の一つに挙げられる。スマートフォントップ3のファーウェイのシェアは、昨年第2四半期の19.7%から第3四半期に14.1%、第4四半期には8.3%へと急激に下がった。今年の出荷量も昨年の1億8790万台から4千万台に大きく減ると見られている。これに先立ち、米国は、米国の技術や装備を活用した半導体を米国の承認なしにファーウェイに納入できないという内容の制裁措置を下し、これを受けたファーウェイはスマートフォンの重要部品調達に打撃を受けた。

 サムスン電子は新製品のカメラ性能とSペン搭載を主なマーケティング要素として提示するものとみられる。サムスン電子のノ・テムン無線事業部長(社長)は昨年12月15日、自社のニュースルームで、「専門映像制作者からインテリジェントカメラに任せたい方まで、顧客の多様なニーズに応え、映像経験を完璧に支援する」と述べた。カメラの場合、専門家用カメラ(DSLR)水準の高性能カメラセンサーとともに、人工知能を活用した写真・映像撮影機能がさらに改善されるものとみられる。今回のアンパック招待状の映像を見れば、突き出ていた背面カメラのデザインも、より自然に変わったことが分かる。

 このほかにもギャラクシーノートシリーズの象徴である「Sペン」機能もギャラクシーSシリーズでは初めて支援される見通しだ。ノ社長はニュースルームで、「消費者が最も好んで使うギャラクシーノートの経験をより多くの製品群に拡大して適用していく計画だ」と述べた。今回のアンパックでは新製品の無線イヤホンと、鍵や車のキーなどに装着して通信を可能にする「スマートタグ」などのエコシステムも登場する予定だ。

ソン・チェ・ギョンファ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/977228.html韓国語原文入力:2021-01-0502:33
訳H.J

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