新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡散遮断のための非首都圏の社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)レベル2が、27日まで延長される。約1カ月で1日の新規感染者数が二桁台にまで減るなど、拡散傾向が多少落ち着いてきてはいるものの、秋夕(チュソク。旧暦8月15日の節句)連休を過ぎて再び大きな流行に広がりうる火種が、全国各地で依然として残っているためだ。
20日、中央災害安全対策本部(中対本)は、同日までとなっていた非首都圏の距離措置レベル2を、首都圏と同様に1週間延長すると明らかにした。中対本のパク・ヌンフ第1次長はこの日のブリーフィングで「感染経路『調査中』の割合と防疫網内で管理できている割合を考慮すると、地域社会での潜伏感染がなお存在する可能性が高い」とし「秋夕特別防疫期間(28日~10月11日)を前に距離措置を1週間緩和することは、利益より混乱と流行拡散のリスクだけを高める可能性が高い」と説明した。これにより屋内50人以上、屋外100人以上の対面会合、クラブ・カラオケボックス・ビュッフェなどの11種の高危険施設の営業禁止が継続される。
中央防疫対策本部(防対本)の集計によると、20日午前0時現在、過去24時間で新たに確認された感染者は82人で、先月13日(56人)以来38日ぶりに二桁台へと下がった。この2週間(6~19日)の非首都圏の1日平均の新規感染者数は29.7人で、その前の2週間(66.7人)に比べ半分以下に減少した。首都圏(91.3人)に比べれば、比較的安定的な発生規模だ。しかし、新たな集団感染が雨後の筍のように続いており、感染経路の不明な患者の割合も27.4%(6~20日)にまで増えている。
加えて秋夕連休までわずか1週間しか残されていないため、少しの間でも防疫レベルを下げれば、COVID-19再拡散抑制の手綱が緩むのではないかと懸念されてきた。全羅北道や釜山(プサン)、大邱(テグ)などでは、自主的にレベル2を27日まで延長すると発表している。その後、来月11日までは秋夕特別防疫期間だ。パク・ヌンフ第1次長は「秋夕は、この秋の再流行かレベル1への引き下げかを決定付ける重大な分水嶺」だとし「同期間はソーシャル・ディスタンシングをもう少し強化する予定で、今週中に詳細な内容を発表する」と述べた。
一方、これまで全面遠隔授業を実施してきた首都圏の学校は、21日から2学期初となる登校授業を開始する。ただし、来月11日までは「強化された学校密集度最小化原則」が適用されるため、全生徒の3分の1(高校は3分の2)のみが隔日または隔週で登校する。全面的な遠隔授業期間中も毎日登校していた高校3年生も、これからは登校授業と遠隔授業を並行する。
非首都圏の学校も、来月11日までは「3分の1登校」原則が適用されるが、地域によっては学校密集度を3分の2にまで緩和できる。原州市(ウォンジュシ)を除く江原道、大邱、慶尚北道、済州道などは、教育部との協議を経て、3分の2の密集度を適用する方針だ。教育部はリアルタイム朝・終礼の実施、双方向授業の拡大などの代案を提示しているが、遠隔授業の長期化による影響を防ぐには不十分という懸念が出ている。秋夕連休後、感染症の状況に伴って登校授業をさらに増やせるかがカギとなる。