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11年ぶりに着る作業着に涙を流した双龍自動車の休職者

登録:2020-01-22 02:32 修正:2020-07-02 08:42
新年の復職を前に、昨年12月24日に「無期限の休職延長」通知を受けた民主労総金属労組双龍自動車支部の組合員チャン・ジュンホさんが21日午前、「双龍車の社会的合意の履行を求める市民社会宣言」で、双龍自動車の作業着を着ている=カン・チャングァン先任記者//ハンギョレ新聞社

 「私たちは解雇者ではなく厳然たる職員として、昨年6月29日に(会社と)勤労契約書を作成しました。その時から私たちは双龍(サンヨン)自動車の職員です。ところが出勤してみると、当然支給されるべき社員証も、働くための作業着も与えられませんでした。有給休職?そんなものは望んでいません。仲間と一緒に堂々と働いて堂々と100%の賃金を受け取るつもりです」。

 11年ぶりに双龍自動車の作業着を着たチャン・ジュンホさん(52)は「一日も早く部署に配置されて堂々と働きたい」と、大きな声で感想を述べた。しかし、これまでの悲しみがこみ上げてきたかのように、すぐに記者会見場のテーブルに突っ伏して子どものように涙を流した。彼は新年の復職を目前に控えた先月24日に「無期限の休職延長」通知を受け取った双竜自動車の有給休職者だ。チャンさんと仲間たちは2018年9月の「119人全員の復職」合意による部署配置を要求し、今月7日から「出勤闘争」を行っているが、会社は彼に、作業着はもとより出入りのための社員証も支給していない。私服を着て出勤する46人は「双龍車の職員」だが、工場内で島のように孤立した「外部の人間」の身分を脱することができずにいるわけだ。

 2018年9月の政労労使(金属労組双龍自動車支部、企業労組、双龍自動車、経済社会労働委員会)による社会的合意を最後に解散した「双龍自動車の犠牲者追悼および解雇者復職汎国民対策委員会(汎対委)」は、チャンさんを含めた最後の46人の双龍車の復職者問題の解決に向けて21日から活動を再開した。

 全国民主労働組合総連盟(民主労総)や参与連帯などの市民団体・労働団体はこの日午前、ソウル中区(チュング)の民主労総で開かれた記者会見で、双龍自動車による社会的合意の履行を求め、市民社会代表者会議の結果を発表した。彼らは政府と双龍車に、社会的な合意破棄について国民に謝罪すること▽双龍車の有給休職者46人の即時部署配置▽政府・双龍車による100億ウォン(約9億4200万円)台の損害賠償仮差押訴訟の撤回などを求めている。

 この日の記者会見では、双龍車の社会的合意破棄に対する政府の責任ある姿勢を求める声が強かった。民主社会のための弁護士会のソン・サンギョ事務総長は「(2018年9月の)政労労使による社会的合意の主体だった政府は、誰よりも今回の合意破棄に憤りを感じ、これに対する責任を負わなければならない」とし、「当時の合意には、政府が解雇者らの円滑な復職に向けて様々な支援をするとの内容が含まれているだけに、政府は双龍車問題解決に早急に取り組むべきだろう」と主張した。

 人権財団サラムのパク・レグン所長も「大統領が約束した問題(双龍車損害賠償仮差押訴訟)も、政府が決断せずに引きのばしていることが、双龍車に対する『政府との約束など大したことはない』というシグナルとなってしまった形」だとし、「10年間で双龍車の解雇者や家族30人がこの世を去り、今も多くの労働者たちが心理的に不安定な状態に陥っている。再び死の行列が続くことのないよう政府が責任を持って臨んでほしい」と述べた。

 双龍車の大株主であるインドのマヒンドラ・グループが政府支援を受けるため、46人の休職者を「人質」としているのではないかという疑惑も浮上している。民主労総のイ・サンミン副委員長は「(会社の経営が厳しいという理由で)休職者らに賃金の70%を支給すると言うが、残りの30%を計算してみても大した金額ではない」とし、「最近、韓国に来たマヒンドラのゴエンカ社長が産業銀行と雇用委員会のイ・モクヒ副委員長、経済社会労働委員会のムン・ソンヒョン委員長に会い、政府に支援を要請した行動を見れば、46人の労働者たちを人質にするために社会的合意を守らないのではないかと疑うのが合理的」と主張した。

 一方、市民社会代表者会議は、双龍自動車の復職者問題の解決を求める1人デモを、旧正月の連休終了後の来月3日から大統領府の噴水前で続けていく計画だ。

ソン・ダムン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/925276.html韓国語原文入力:2020-01-21 17:29
訳D.K

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