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"デモ動画に撮影された人々が消えた" 恐怖で真っ青になった市民たち

原文入力:2011-03-04午後09:51:11(1375字)
政府軍、デモ参加者を探索し、どこかへ連行
政府軍が恐ろしくデモ参加者は葬式弔問もできず
"あらゆる所にスパイ…外部の助けを待つ"

チョ・キウォン記者

←3日(現地時間)反政府デモ隊が統制しているリビア東部アズダビヤでデモ隊とカダフィ追従勢力間の武力衝突で亡くなった人々の遺体が病院に安置されている。 アズダビヤ/APニューシス

恐怖に包まれたトリポリ
リビア、トリポリ州パシュルム地域では3日(現地時間)反政府デモの途上で亡くなった56才の男性の葬式が行われた。だが、政府軍が恐ろしく隣人たちは来れず寂しい葬式だった。政府の強硬鎮圧にもかかわらず、反政府デモが広がった先週金曜礼拝の時とは違い、今週はデモの予告すらない。

ムアマル・カダフィ政権が掌握しているトリポリ州に入った<AP>通信と<ニューヨーク タイムズ>はこの日、住民たちが陥っている恐怖と挫折感を生々しく伝えた。保安軍、人民軍、人民防衛隊などに所属するリビア政府軍は、反政府デモに参加したという理由で病院にいた負傷者まで連行している。政府軍は最近、首都トリポリ市と近隣で広がった反政府デモを残酷に鎮圧した。パシュルムの住民たちが証言した犠牲者の中には政府軍の銃で頭を撃たれ亡くなった19才の青少年と、親戚を呼びに行き政府軍の無差別乱射の犠牲になった25才の女性もいる。

反政府デモの時に撮影した写真と動画を土台にした政府軍のデモ参加者探索作業は続いている。政府軍がスポーツ実用車(SUV)に乗り、夜間に民家に押しかけ反政府デモに参加したと見られる人々をどこかに連行して行ったという証言も相次いだ。トリポリ州タジュラ地域の住民の1人は「毎日のように人々が消えている」と話した。去る2日、タジュラ地域にはピックアップトラック15台に乗って現れた政府軍が反政府デモ参加者20人余りをどこかに連行していったと<AP>通信は伝えた。住民たちは「政府軍がタジュラはテロリスト地域と言った」と話した。失踪した人々の遺体は道路の片隅に捨てられていたりもする。

監視は日常的だ。パシュルム地域の床屋にいた男は<ニューヨーク タイムズ>記者に向い側の通りの二人をこっそり指し「あらゆる所にスパイがいる」として「今、誰かが私たちを見ている」と話した。デモに参加した兄が政府軍の銃に撃たれて死んだという男性は「政府軍が葬式の間、ずっと私たちを監視していた」と話した。

巨大な恐怖は人々を虚脱させたようだ。あるトリポリ市の住民は「人々はデモに参加すれば政府軍が自分たちを殺すつもりだということを知っている。トリポリのすべての人々は外部の助けを待っている。私も私の二つの目で人々が死ぬのを見た」と<AP>通信に話した。あるパシュルム地域の若者は一種の軍政クーデターでなければカダフィを除去するのは難しいと挫折感を表した。 「カダフィ周辺の人物が私たちの最後の希望だ。」

チョ・キウォン記者 garden@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/arabafrica/466541.html 訳J.S