原文入力:2010-12-30午前08:46:23(964字)
米 太平洋艦隊司令官 明かす
極東地域 軍事均衡 変数に
キル・ユンヒョン記者
米国、太平洋戦略の核心である航空母艦を捉えられる中国の‘対艦弾道ミサイル’(ASBM)が数年内に実戦配置されうると米太平洋艦隊司令官が明らかにした。
<ファイナンシャル タイムズ>は29日、ロバート ウィラード米太平洋艦隊司令官が 「米国航空母艦を威嚇するために開発されている中国の弾道ミサイルが初期運用能力を持つ段階に到達した」と明らかにしたとし、この武器がアジア地域の軍事的均衡を根本的に揺さぶりかねないと報道した。しかし、ウィラード司令官は「現在この武器が完全に作動せず、(実戦配置のための)テストなどに数年以上かかるかもしれない」と話した。 新聞は 「米国防総省が‘特定武器の実戦配置が始まり、それを活用できる状況’に達した時‘初期運用能力を整えた’という表現を使う」と伝えた。
問題のミサイルは中国が1980年代中盤に開発を完了した中距離弾道ミサイルである東風21の改良型‘東風21D’(写真)で、射程距離は1300kmから最大2000kmに達すると知られている。このミサイルは人工衛星、無人飛行機、レーダーなどの助けを受け空母を直接打撃できる能力を整えていると伝えられている。
そのために軍事専門家たちは、このミサイルを‘空母キラー’と呼び、アジア-太平洋地域の軍事均衡を変える‘ゲーム チェンジャー’になりうると指摘してきた。このミサイルが実戦配置されれば、米空母は今のように中国近海に接近できず射程距離外の日本、小笠原諸島-グアム-パラウ島を結ぶ2線に退かなければならない。通常、空母の作戦半径は1000km内外と知られており対中国軍事作戦には事実上、無用の長物になるわけだ。ロバート・ゲイツ米国防長官も去る9月「このミサイルが開発されれば米国がこの間 空母を配置してきた方式を再考しなければならない」と話した。
キル・ユンヒョン記者 charisma@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/asiapacific/456389.html 訳J.S