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‘千辛万苦’宇宙探査 日本列島に感動を放つ

原文入力:2010-06-14午後09:52:44(1488字)
エンジン故障・一時通信 途絶‘険しい道’
採取した岩石 砂漠に投じ散華

チョン・ナムグ記者

←日本の小惑星探査船はやぶさが13日、7年ぶりに地球に帰還するためオーストラリア南部上空に進入し地球大気圏との摩擦で火花を出す姿を魚眼レンズで捕らえた写真. 日本宇宙航空研究開発機構提供/AFP連合ニュース

小惑星探査はやぶさ号 7年ぶりに帰還
日本の小惑星探査船はやぶさ(科学衛星MUSES-C)が13日夜、地球帰還に成功した。2003年5月の発射以後7年ぶりに、火星と一部軌道が重なる小惑星イトカワに行き戻るまで往復60億kmに及ぶ険しい旅行を終えた。はやぶさは月以外の天体に着陸して帰ってきた最初の宇宙船という記録を立て、日本の宇宙科学技術水準を世界に誇示した。

はやぶさの最大任務は小惑星の岩石を採取して地球に持ってくるということだった。日本語で‘鷹’を意味するはやぶさは2006年11月26日イトカワ表面に鉄製の玉を発射し取れた岩石サンプルを採取した後に着陸1~2秒で獲物をひったくったタカのように再び飛びあがった。はやぶさはこの時に採取したサンプルが含まれていると期待されるカプセルを13日午後7時51分頃、オーストラリアの砂漠に落とし、3時間後に大気との摩擦熱によって火の玉となり散華した。

←小惑星の地表面に着陸した姿を描いた想像図. 日本宇宙航空研究開発機構提供

日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)はカプセルが安全に離れているとことを確認し、14日午後から回収作業に本格着手した。小惑星の砂や岩石は太陽系の初期状態を大事に保管していると見なされている。はやぶさがイトカワの岩石採取に成功したとすれば、これは地球誕生の秘密を解く上で大きい助けを与えると宇宙研究者らは期待している。

はやぶさの苦難に満ちた旅程は一編の感動的なドラマというに値する。NECが開発したイオンエンジン(太陽光をエネルギー源としてキセノンガスをイオン化させ、これを噴出し推進力を得る方式のエンジン) 4基を装着したはやぶさは出発直後に1基が故障してしまった。残った3個のエンジンも2個が姿勢制御装置が壊れバランスを取りにくかった。はやぶさは燃料噴射を通じてバランスを取りながら2年ぶりに直径500mのイトカワに到着した。

帰還はより一層困難だった。イトカワ着陸の時に倒れたためか、はやぶさは一時 軌道を離脱し通信まで途切れた。日本宇宙航空研究開発機構は連日電波を発射したあげく7週ぶりに20秒間の交信に成功し、かろうじて軌道を正すことができた。

しかしエンジン3個中の2個が故障して帰還が難しい状況だった。2つのエンジンを辛うじて1ヶを生かしたことが奇跡的な帰還を可能にした。帰還は当初計画より3年も遅れたが、数多くの逆境を克服したはやぶさの旅程に日本人たちは感動している。

<日本経済新聞>は「発射を含めはやぶさに投じたお金は計210億円で、国際宇宙ステーション運営のために日本が毎年分担している400億円よりはるかに少なかった」とし「今回の成功は日本の宇宙関連産業競争力確保に大きな貢献をするだろう」と14日伝えた。日本は2014年に‘はやぶさ2’を打ち上げる計画だ。

東京/チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/425641.html 訳J.S