原文入力:2010-04-28午後09:29:22(1337字)
‘パワーポイント’迷路に陥った米軍
NYT報道…海兵隊将軍は使用禁止令も下され
複雑な状況 単純化し討論・総合的判断を阻む
カン・テホ記者
←スタンリー メククリスタル アフガン駐留米軍司令官が昨年夏、カブールでブリーフィングを受けたパワーポイント資料でアフガンの状況を現わした難解な米軍合同参謀本部公開文書. ホームページより貯蔵
"パワーポイントは私たちを馬鹿にする。"
ジェームズ マチス米海兵隊司令官は最近、ノースカロライナのある軍幹部会議発表でパワーポイントを使わずにこのように話した。2005年イラク北部のタルアプールで作戦を遂行したH. R. メクマスター少将は最初からパワーポイント禁止令を下した。彼は人気の高いプレゼンテーション用プログラム パワーポイントを‘内部の威嚇’とまで規定した。
"パワーポイントは危険だ。我々が現地で直面した問題は(グラフィックや地図上に)テロ攻撃や攻撃目標、紛争地域を表示することで代替することはできない。" パワーポイントが実際とは異なり、あたかも状況を十分に理解し統制しているという幻想を植え付けるということだ。
<ニューヨークタイムズ>インターネット版は26日 「米軍、パワーポイントという敵に直面する」という記事で米軍の状況報告とブリーフィングがパワーポイントに依存して一種の中毒症状まで示しており、米軍指揮部内でパワーポイントを利用した報告が状況を過度に単純化させることにより批判的思考と総合的判断を阻んでいるという反省が出てきていると伝えた。
ワシントンの合同参謀本部会議から あその遠いアフガニスタンの小隊級作戦会議に至るまで、若い位官級将校らはパワーポイント作業にすがっている。そのために米軍内では‘パワーポイント レインジャーズ’(特殊部隊)という言葉までできた。
昨年、米軍ウェブサイト コムペニ コマンドがイラク駐留米陸軍中隊指揮官のセム ノクソル中尉に大部分の時間をどのように過ごしているかを尋ねた。彼は「パワーポイント作業をしている」と話した。昨年秋、ホワイトハウス状況室でバラク・オバマ大統領が主宰したアフガン戦略再検討会議も、地図とチャート スライドで作られたパワーポイントで進行された。
スタンリー メククリスタル アフガン駐留米軍司令官は昨年夏カブールでアフガン戦況と米国の軍事戦略が直面した複合的な状況を示すパワーポイント ブリーフィングを受けた。米放送のリチャード エンゲル記者が公開したことにより有名になったブリーフィングのある絵は‘皿に盛られたスパゲティのよう’だった。うどんのように煩わしく矢印で連結されたパワーポイント スライドを見ながら、メククリスタル司令官はこのように話したと彼の補佐官は伝えた。「我々があの内容を理解できるならばアフガンで勝利することになるだろう。」
カン・テホ記者 kankan1@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/america/418296.html 訳J.S