原文入力:2010-04-09午後09:06:51(1161字)
核縮小しICBM性能向上‘二つの顔’批判
ロ "非核競争 触発" 反発…誤爆憂慮も少くない
クォン・テホ記者
核兵器縮小を推進している米国は、これにともなう戦力空白を埋めるため1時間以内に地球上のどこでも打撃できる在来式ミサイルを開発中と伝えられた。
<ワシントン ポスト>は8日‘グローバル迅速打撃’プログラムの一環で米国防総省が数年前からこういうミサイル開発に乗り出していたと報道した。米空軍は現在、核弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイルに使われる‘ピースキーパー3’ミサイルを改造した在来式弾道ミサイルを開発中だ。新しいミサイルは核弾頭を搭載してはいないが、マッハ5~6を超える途方もない速度で飛んで行く大陸間弾道ミサイルだ。マッハ5~6は時速約6000~7200kmでソウルからニューヨークまで2時間、ソウルから釜山なら4分で到達できる速度だ。現在のクルーズミサイルは命中率が非常に高いが、遠方の場合には目標物まで飛んで行くのに12時間近くかかる。
米国は新しいミサイルを使うことになる場合として、テロ組織などの大量殺傷武器使用の動きを捕らえたり、敵国が米国の同盟国に向かいミサイル発射を準備する兆候がある時、などを挙げている。
バラク・オバマ政府はこういうミサイル開発のために今年度より45%多い2億4000万ドルを2011会計年度予算に反映し、米空軍は来月中に最初の試験発射を行う予定だ。
開発が完了すればカリフォルニアのバンデンバーグ空軍基地に配置される。しかし、はやくとも2015年までは開発が完了しないものと展望されている。その時までにかかる開発費用だけで20億ドル(2兆2360億ウォン)に達する。
しかし、このミサイルはすでに論難に包まれる兆しを見せている。米国は「在来式武器開発が核縮小を可能にする」と主張しているが、‘核のない世界’を追求すると言いながら、高性能ミサイルを開発するというのは矛盾して見える。
ロシアはすでに非核兵器競争を触発させうるとし反発している。また技術的にも核弾頭を搭載しない在来式大陸間弾道ミサイルと核弾頭を搭載したミサイルを区別するのは容易でないということも問題だ。核兵器のある敵国はこれを核ミサイル発射と誤認し、報復核対応に出る可能性があるためだ。何よりこのミサイルの最大強力点である‘1時間内打撃’が誤爆の可能性を高めかねない点が憂慮されている。
ワシントン/クォン・テホ特派員 ho@hani.co.kr
原文: 訳J.S