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日,住民要求で初めてダム撤去 決定…水路 生き返らせる

原文入力:2010-02-05午後02:44:42(1144字)
熊本県‘荒瀬ダム’存続方針 撤回…2012年 工事開始
1955年建設後 悪臭・騒音など発生…費用問題 難航予想

チョン・ナムグ記者

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水力発電用に建設され正常稼働中のダムが日本で初めて撤去される。‘環境破壊’にともなう地域住民たちの強い撤去要求のためだ。

蒲島郁夫 日本,熊本県知事は3日、八代市荒瀬ダムの撤去工事を2012年に始めることにしたと発表した。荒瀬ダムは1955年球磨川下流に建設された総貯水量1014万立方M,発展最大出力1万8200Kwの水力発電専用ダムで県が運営している。問題はダムが建設された後、時間が経つにつれ地域住民たちに深刻な環境被害を抱かせたというところにあった。

まずダム上流側の湖に土砂が堆積し川底が高まり、これにより上流地域に水害が増えた。またダムで堰き止められた水が腐り悪臭が発生し、ダムから水を放流する時に出る騒音と振動で周辺住民たちが不快を被った。水質の悪い水が海に流れ込み、川の河口につながる海で海苔養殖もできなくなった。住民会は「ダム建設前には海苔養殖業者が800人もいたが、今はわずか3人に減った」と指摘する。

地域住民たちの撤去要求が強いため県は去る2002年、ダムを今年まで活用し撤去する方針をたてた経緯がある。潮谷義子前知事時代のことだ。しかし知事が変わり方針が変わった。蒲島現知事は‘撤去費用’問題を挙げてダム存続方針へ戻った。知事は 「水力発電はクリーンエネルギーだ。環境親和的な愛されるダムにしたい」 とも言った。これに刺激された地域住民たちの撤去運動はより一層強まった。球磨川漁業協会が3月で終わるダムの水利権を延長しないことを決め、知事も結局撤去を決めないわけにはいかなくなった。知事は2012年まで発電所を稼動するという計画を明らかにした。もちろん協会は「直ちに水門を開放せよ」と要求している。

残る問題は撤去にかかる90億円の費用がまだ確保されていないという点だ。蒲島知事は 「中央政府の支援が必要だ」と話した。国土交通省は撤去費用支援に否定的だ。前原誠司国土交通相は先月知事と会い「ダムがまだ老朽した訳ではない。支援対象外にある」と線を引き、今後の費用調達には難航が予想される。しかし今回の撤去決定で、発電ダムを継続稼動できないという点は確実になった。チョン・ナムグ記者 jeje@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/403073.html 訳J.S