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‘紙時代の巨人’ブリタニカ百科事典 出版244年ぶりに中断

原文入力:2012/03/14 21:13(1030字)

 ブリタニカ コーズ社長 "インターネットで継続アップデート…消えはしない"
インターネットの行進の前に‘紙時代’の巨人がまた一つ倒れた。
<AP>通信は英米圏で百科事典の代名詞的地位を享受してきたブリタニカ(写真)の発行中断が公式発表されたと14日報道した。 ブリタニカは32巻を出版した2010年以後、新版を出していなかったが、今後は書籍形態では発行しないという方針が明らかになった。

 米国、シカゴに本社を置くブリタニカ社のジョージ コーズ社長はオフライン発行中断宣言を "通過儀礼" と呼びながら "悲しみと郷愁を感じる人々もいるだろう" と語った。 コーズはウェブサイトは継続的にアップデートされるとし、ブリタニカは消えるのではなくインターネットの中に入るだけだと話した。

 1768年英国、スコットランドのエディンバラで出版が始まったブリタニカは専門家数千名が執筆に参加する当代知識の総結集体の役割をしてきた。 図書館と学校はもれなくブリタニカを具備しなければならなかった。 富とともに教養も備えていると主張したい家庭でもブリタニカを本箱に収めた。

 だが、他の多くのものと同様にブリタニカも頂点に至り衰退の道に入り込んだ。 1990年に米国で12万セットが販売され最高の全盛期を享受したが、わずか6年で販売は4万セットに減った。 2010年版は8000セットのみが売れて4000セットは倉庫に入っている。 今ブリタニカ社の売上に占めるオフライン百科事典の比重は1%にしかならない。 代わりに同社は教材販売とオンライン百科事典利用料とで運営されている。

 ブリタニカの‘主敵’はネチズンが自由に編集するオンライン百科事典ウィキペディアだ。 ブリタニカ側は信頼性の劣るオンライン百科事典がブリタニカの相手になることは難しいという立場を示してきた。 だが、ウィキペディアはブリタニカの席を急速に蚕食した。 2005年にはブリタニカとウィキペディアのエラー発生程度にほとんど差がないという‘当惑する’研究結果が出されもした。

イ・ポニョン記者 ebon@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/523562.html 訳J.S