原文入力: 2009-03-10 午前 09:17:27
ソウル大保健大学院など調査
160m離れたところでも…建物内部では基準値超過
廃棄物搬出過程で飛散か…三星側 “基準値以下”
チェ・ヒョンジュン記者
←9日午前、ソウル,鍾路区の環境運動連合で環境運動連合市民環境研究所とソウル大保健大学院が共同で三星本館内部と周辺環境,石綿汚染調査報告書を発表している。 イ・ジョングン記者root2@hani.co.kr
ソウル,中区,太平路の旧三星本館周辺の土壌と本館内部から基準値を越える石綿が検出されたという調査結果が出た。
ソウル大保健大学院と環境運動連合市民環境研究所は9日「リモデリング工事中の三星本館内外の石綿汚染実態を去る4~6日調査した結果、本館内部大気中で基準値を2~5倍超過する石綿が検出され、本館外の土壌と塵埃などからも石綿成分が発見された」と明らかにした。石綿は吸入すると10~30年の潜伏期を経て悪性中皮腫などを誘発する1級発ガン物質で国内では今年1月からすべての種類の石綿使用が禁止された。
実態調査結果によれば、三星本館半径170余m以内22ヶ所の土壌と塵埃を調査した結果、半分を上回る12ヶ所から青石綿とトレモライトなどの石綿成分が検出された。本館から160m離れたある街販台の日除け幕と150m離れた食堂の広告看板など10ヶ所から青石綿が検出され、33m離れた教会屋上などからは白石綿とトレモライトが検出された。研究所は「石綿廃棄物を集めて外部に搬出する過程で石綿が飛散したと見られる」として「廃棄物を2階から1階に直接下ろし麻袋に入れずに車両に載せるなどの過程で広がった可能性が高い」と分析した。研究所は一次に偏光顕微鏡,2次に走査電子顕微鏡を用いて石綿成分を分析したと明らかにした。
また調査の結果、本館内部では石綿作業場以外の空間3ヶ所中2ヶ所の大気試料から各々0.022ヶ/㏄,0.058ヶ/㏄の石綿が検出された。これは‘大衆利用施設などの室内空気質管理法’による大気中石綿基準値である0.01ヶ/㏄以下を各々2倍,5倍超過した数値だ。
チェ・イェヨン市民環境研究所副所長は「昨年11月、石綿解体工事が本格化する前に三星側に問題提起をしたが改善された点が殆どない」として「発注社である三星電子と施工者の三星エバーランドなどを告訴・告発する予定」と話した。
施工者の三星エバーランドは反論資料を出し「建物内部は昨年12月中旬から着実に調査してきており、建物外側は去る5日市民環境研究所が検出した4ヶ所を同様に調査したが石綿は検出されなかった」と明らかにした。
しかし三星は建物外の塵埃中から石綿を分析するのに偏光顕微鏡だけを利用して分析した。ある石綿分析専門家は「塵埃中の石綿は最高倍率400倍の偏光顕微鏡では見つからない可能性がある」として「最高90万倍まで拡大が可能な電子顕微鏡を共に利用してこそさらに正確だ」と話した。 チェ・ヒョンジュン記者haojune@hani.co.kr
原文:https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/343206.html 訳J.S