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“免罪符あたえるだけの調査をすれば司法波動” 一線判事ら激昂

原文入力:2009-03-09午後08:34:44
キム・ナムイル記者

←民生民主国民会議と全国農民会総連盟,民主言論市民連合など市民社会団体会員たちが9日午後、ソウル,瑞草洞,ソウル中央地裁の前でシン・ヨンチョル最高裁判事の辞退と大法院長の謝罪を要求するスローガンを叫んでいる。 イ・ジョンア記者leej@hani.co.kr

裁判所内部の雰囲気が尋常でない。シン・ヨンチョル最高裁判事などに対する調査が免罪符をあげる線で終わるならば直ちに‘司法波動’が再演されうるという言葉まで出てくる。シン最高裁判事が真相調査団の調査を受けた9日、地方法院のある判事は「全国の裁判官が同時に立ち上がることもありうる」と一線判事らの雰囲気を伝えた。現職判事としては初めて8日裁判所内部通信網でシン最高裁判事の勇退を促したキム・ヒョンヨン判事の文は“始まりに過ぎない”ということだ。この判事は「若い判事らの雰囲気が尋常でない。真相調査の結果、シン最高裁判事問題がうやむやになるならば司法波動につながりかねないほど一線判事らの雰囲気が激昂している」と話した。

司法府全体の存立根拠と直結 判断
地裁判事 “全国裁判官反発するかも”

今回の問題と関連して、裁判所内部通信網に二回にわたり文を書いたチョン・ヨンジン ソウル西部地方裁判所部長判事は8日にも文を載せ、裁判介入が司法行政次元であったというシン最高裁判事の主張に反論して「大法院長および最高裁判事の懲戒のための手続きとして調査を行うならば、裁判官懲戒法上の懲戒請求権者以外の最高裁判事らが調査主体にならなければならない」と主張した。

判事らのこういう雰囲気は、今回の懸案が司法府全体の存立根拠と直結するという判断のためだ。裁判所関係者は「司法の官僚化は理念や特定判事の問題ではなく、すべての裁判官一人一人の裁判独立と関連した問題であるからこそ大きな共感が形成されている」と話した。この関係者は「真相調査団で結果を発表し、シン最高裁判事が免罪符を得たとしても、その後に言論等を通して追加疑惑が再びふくらむならば司法府は門を閉めるべき」と話した。

裁判所首脳部にも‘一触即発’の雰囲気が伝えられたという。調査団関係者は「前回の集中割り当て問題の時のように‘半日調査’,‘不良調査’という悪口は受けないようにする」と話した。今回調査を受けたある判事は「当時の状況と関連して一切の疑問に思うことを皆話さなければならない雰囲気」と話した。

司法波動まで議論される状況に対して、イ・ミョンバク政府になって去る1年間に司法府が受け入れた内外部圧力の疲労感が表出されているのではないかという分析もある。このために特定人の進退問題を跳び越えて、司法官僚化問題を解決してゆく制度的方案が必要だという指摘も出ている。このために2003年の最高裁判事推薦波紋の時に続き、全国裁判官会議を開こうという提案まで出ていることが明らかになった。

過去判事らに広まった問題意識は司法波動として表出されてきた。 1971年7月相次いだ時局事件無罪判決に不満を抱いた検察が、部長判事など3人に対してわいろ授受疑惑で拘束令状を請求し全国裁判官153人がこれに反発し辞表を出した。1988年6月には少壮判事200人余りが‘新しい大法院構成に際する私たちの見解’という声明を出し、結局当時の大法院長の辞退につながった。1993年には判事28人が軍事政権時期の司法府を批判する建議文を提出し大法院長が退いたし、2003年には大法院長の新しい最高裁判事候補者推薦内容に反発して判事144人が大法院長に意見書を提出することもした。

キム・ナムイル記者namfic@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/343137.html 訳J.S