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「学閥社会を拒否しようと自主退学」あるソウル大生の「選択」

原文入力:2011/10/14 20:30 | 原文修正:2011/10/14 22:44(1582字)
イ・チュンシン記者

ユ・ユンジョン氏 学校に張り紙
「大学序列・入試体制 問題」

←ソウル大学社会学科2006年度入学のユ・ユンジョン氏(23)

「ソウル大という看板の力を知ることになり、学閥と競争社会に対する問題意識が、より一層深まりました」。

去年3月、高麗大生のキム・イェスル氏が、「資本の論理に忠実な大学教育を拒否する」という内容の張り紙を書いて自ら退学したのに続き、今回はソウル大生が大学序列体制と入試中心の教育を批判して退学宣言をした。

ソウル大学社会学科2006年度入学生のユ・ユンジョン氏(23・写真)は13日、校内4ヶ所に張った「先週、退学届を出したが…」という題名の張り紙に、「私が大学を辞める理由は、大学序列体制と入試競争に対する問題意識のためであり、今回、兵役拒否を準備しているためだ」と明らかにした。

14日、ハンギョレ新聞の記者と会ったユ氏は、「高等学校に通う時から、青少年人権問題と入試中心教育、学閥問題に悩んできた」として「ソウル大卒業生として享受できる学閥の恩恵を拒否するために、大学2年生だった2007年から悩み、去年の夏に(自ら辞めることを)決意した」と話した。ユ氏は高校生の時から青少年人権団体の「アスナロ」で、入試制度廃止などの運動に参加してきた。

ユ氏は授業料捻出などのために、7回も休学をしながら、自ら辞めるのか悩みを繰り返した。決心を固めた後、自主退学する意向を明らかにすると、すぐに両親は「卒業はしなければならない」として止めた。ユ氏は「今は母が『あなたの人生』として、熱心に私を理解しようとするが、胸中では相変らず受け入れることができないようだ」として罪と思った。

ユ氏は特に青少年人権運動の過程で、自ら体験した私たちの社会の根強い学歴差別問題に対する経験が、自主退学を決心するのに影響を及ぼしたと語った。「頭髪の自由などを主張して学校で処罰を受けた高校生たちに会いに、該当の学校の校長や教頭を訪ねて行くと、初めは『何をしている人か』と問い詰めます。 ところが、ソウル大生だと明らかにすると『勉強が得意な人が、なぜこういうことをするのか』として私に対する態度がやわらぎ、直ちに問題が解決されましたよ」。ユ氏は「ソウル大生ならば模範生という社会的認識が存在している」として「ソウル大を卒業すれば、(こういう学歴の恩恵が)もっと深刻になりそうだった」と話した。

ユ氏はすでにソウル大生という身分を投げ捨てて、本格的に学閥社会と入試競争に対抗するための運動を始めると言った。昨年、「大学修学能力試験を拒否して大学を自ら辞めよう」という意思を共有した青少年約30人が中心になって設立した「透明カバンひも」と行動を共にする予定だ。ユ氏と透明カバンひもは、直ちに2012学年度大学修学能力試験の日に合わせて、大学入試拒否宣言と大学拒否宣言を準備している。

彼は「大学序列化や入試問題は、大学教育の観点でも悪影響があり、登録料問題も序列化と超過需要問題と深い因果関係がある」として「社会での学歴・学閥差別問題など、全てのことに対して問題を提起したいし、抵抗したい」と話した。

平和主義を実現して軍事主義を批判するための手段として兵役拒否をする決心をしたユ氏は、「避けることもできず、楽しむこともできないのが、青少年と大学生が直面している現実」としなが「避けることも楽しむこともできないのならば、戦って変えるしかない」と話した。

イ・チュンシン記者 cslee@hani.co.kr
原文:https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/500840.html 訳 M.S