原文入力:2011/07/29 20:22(1584字)
イ・チュンシン記者、イ・ジョングン記者
牛眠山(ウミョンサン)田園マウルの地下借家人たち
"昨年の水害の時もまともに補償受けられず" 二重苦
ビニールハウス住民たちも山崩れの被害‘直撃弾’訴え
←去る27日に降った豪雨で近隣の大母山(テモサン)の渓谷の水量が増え、飲み込まれたソウル江南区、開浦洞(ケポドン)、九龍(クリョン)マウルで29日午後、住民自治会婦女会員たちが被害をこうむった家の復旧を手伝っている。 イ・ジョングン記者 root2@hani.co.kr
「寝ていたけど寝巻のままで飛び出しましたよ。全て土砂に埋められ持ち出せたのは自分の身一つだけです。」ノ・某(47)氏は27日 ソウル、瑞草区(ソチョグ)、牛眠山(ウミョンサン)の山崩れで7人が亡くなった南泰嶺(ナムテリョン)田園マウルの借家人だ。この村の一戸建て半地下住宅を借りて暮らし2年を少し越えた。ノ氏は「豊かに暮らす町内というが、お金がたくさんあるのは家のオーナーだけで、地下に住む借家人たちは皆 暮らしが苦しい」として「今はサウナで時間を過ごしているが、その費用をどうやって工面しようか頭が痛い」とため息を吐いた。
大学生の娘と二人で半地下住宅を借りて暮らしているファン・某(51)氏も、土砂が家に押し寄せてくるなり裸足で飛び出してかろうじて命だけは助かった。ファン氏は「昨年にも水害を被ったが被害補償をきちんと受けられなかった」として「実際に水害をこうむった人は借家人たちなのに、主人が100万ウォンを手にした」と虚脱感をあらわにした。
南泰嶺(ナムテリョン)田園マウルは企業のオーナーや専門職従事者など、比較的裕福な人々が多く暮らしていることで知られているが、こちらを襲った牛眠山の巨大な土砂は貧しい人々により大きな傷跡を残した。田園マウルには2階一戸建て住宅197棟に650世帯1605人が暮らしているが、一戸建て住宅の半地下には大部分2世帯程度が借りて暮らしている。 去る27日、牛眠山から流れた土砂がこれら借家人が暮らしている半地下住宅を集中的に襲った。山崩れで亡くなった18ヶ月の赤ん坊も半地下の部屋で寝ていてむごたらしい事態にあった。
田園マウルの借家人たちの大部分は保証金3千万~5千万ウォン、家賃20万~50万ウォンで借りて暮らしている。復旧作業が行われているものの、水気を乾かし臭いを除去し家に入り再び暮らせるようになるまでは今後も相当な時間がかかるものと見られる。家財道具を用意したり手を加えることも彼らには大きな負担にならざるをえない。当分、寝起きするところもなくなった借家人たちは、サウナや親戚の家、村の中の灯台教会に用意された被災者宿舎などでその日その日を持ちこたえている。
田園マウル内にあるビニールハウス村も泥水津波の前に無事ではいられなかった。住民180人余りの大部分が肉体労働や食堂従業員として生計をつなぐ境遇だが、今回の山崩れでビニールハウス2棟が破壊され、3棟が半壊の被害にあった。こちらの住民であるイ・某氏は去る27日に失踪し、翌日に田園マウルのある住宅の地下室で遺体で発見された。ビニールハウス村住民のキム・某氏は「昨年の水害の時、一般住宅は100万ウォンずつ補償を受け取ったが、ビニールハウスに住んでいるからと補償からも除外された」として「住民たちはこのようにして死んでいくが、市庁や区庁は何をしているのか理解できない」と話した。 イ・チュンシン記者 cslee@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/489665.html 訳J.S