原文入力:2009-02-24午後10:22:11
発射体 推進強行 なぜ?
長距離 発射力誇示…議題 ‘核+ミサイル’ 拡大 布石
“経済強国に向けた大きな一歩” 内部結束強化も狙い
安保理決議違反 論難…米国など制裁意思 明確に
イ・ジェフン記者
←咸鏡北道(ハムギョンブクド)鉱山を訪ねたキム・ジョンイル委員長。キム・ジョンイル北朝鮮国防委員長が咸鏡北道,ムサン鉱山連合企業所を訪問し話している。 <朝鮮中央通信>は24日この写真を報道し写真撮影日を明らかにしなかった。 聯合ニュース
北韓が ‘人工衛星ゲーム’ 本格化に出た。北朝鮮は24日‘人工衛星発射準備’と関連して△推進主体(朝鮮宇宙空間技術委員会) △発射対象(試験通信衛星‘光明星2号’と運搬ロケット‘銀河2号’) △発射準備場所(咸鏡北道,ファデ郡,東海衛星発射場)を名指しして「打ち上げの準備事業が本格的に進行している」と明らかにした。韓国、米国など関連国らが北朝鮮の‘弾道ミサイル発射’準備情況を取り上げて国連安保理決議1718号違反だと警告したことに対して遠まわしに反論した態度から抜け出し直説法を駆使したわけだ。去る16日<朝鮮中央通信>を通じて「宇宙開発は私たちの自主的権利で現実発展の要求」として「何が飛び上がるのかは黙って見ていれば分かるだろう」と主張して更に数歩前に出た。
←ムスダン里 ミサイル発射台。世界的な軍事コンサルティング企業であるジェインス グループが発行する軍事専門紙<ジェインス ディフェンス ウィークリー>が公開した咸鏡北道,ムスダン里のミサイル発射台の姿(白線内)。ミサイル発射作業に動員される補助運送機構とトラック数台が現場に到着している。 <ジェインス ディフェンス ウィークリー>は米国の商業衛星写真業者デジタルグローブから去る18日受け取った写真を分析した結果、遠隔計測器とレーダー設置作業情況が捉えらており、ミサイル発射台とエンジンテスト施設付近での活動も最近相当に増加していると説明した。 デジタルグローブ提供連合
北朝鮮のこうした‘人工衛星発射準備’の既定事実化はバラク・オバマ行政府スタート以後、‘探索戦’中である北韓-米国関係および韓半島情勢に相当な波紋を作り出さざるを得ない。北韓は‘人工衛星発射’を‘すべての国連会員国が持つ宇宙の平和的利用権’というだろうが、まず去る2006年10月北韓の核実験直後に採択された‘国連安保理決議1718号’違反論議がおきうる。この決議は北韓の“弾道ミサイル プログラムと関連したすべての活動中止”を明示しているためだ。人工衛星運搬ロケットと弾道ミサイルは技術的に紙一重の差に過ぎない。ヒラリー・クリントン米国務長官とユ・ミョンファン外交通商部長官は北韓が発射を強行すればこの決議違反に該当するとし、制裁に出る可能性があることを繰り返し警告したことがある。オバマ行政府の対北韓行動を制約する米国内対北韓批判世論拡散も避けられない。政府関係者は「(北韓の発射強行は)6者会談過程にとって深刻な阻害要素になるだろう」と指摘した。
それでも北韓はなぜ‘発射強行’を表明しているのだろうか? 理由を三つ挙げることができる。
第一は国内政治用だ。‘人工衛星’発射成功を通じて‘2012年強い大国建設’スローガンが虚言でないことを誇示し体制結束を固めようとすることだ。来月8日の最高人民会議代議員選挙以後、4月初めに公式化するキム・ジョンイル国防委員長再推戴を契機に北側が発射を強行しかねないという展望が出てくる理由だ。
二番目は対米交渉用だ。‘人工衛星’発射で弾道ミサイル技術を誇示することによってオバマ行政府が対北韓交渉に早期に出てくるように圧迫する一方、対米交渉議題を‘核+(弾道)ミサイル’に拡大しようとする布石だ。クリントン長官のアジア歴訪完了直後、24日(現地時間)ワシントンでの米-日 首脳会談直前を北側が発表時点としたところからも‘メッセージ’が読みとれる。ミサイル分野では核拡散禁止条約(NPT)のような国際的規制体制がなく北韓がミサイル技術統制体制(MTCR)に加入していないので北韓のミサイル問題を解決しようとすれば経済的反対給付などの提供が避けられない。北側が‘発射成功’を‘科学技術強国’ではなく“経済強国に向けたもう一つの大きい歩み”と規定した大きな理由はこの点に示唆するところがある。
三番目は弾道ミサイル関連軍事技術向上用だ。国策研究機関のある研究員は「北韓の技術力と米国の予防的対応の関数関係により発射強行または猶予が決定されるだろう」と話した。キム・ヨンチョル ハンギョレ平和研究所長も「発射を止めるには米国の予防的イニシアチブが重要だ」と指摘した。 イ・ジェフン記者nomad@hani.co.kr