原文入力:2011-04-08午後04:18:46(1729字)
‘黒い頭の外国人’ソ・ナムピョの新自由主義式教育改革の終焉
クォン・オソン記者
←ソ・ナムピョ カイスト総長
7日カイストで今年に入り4人目の学生が自ら命を絶ち、大学に競争システムを電撃的に導入したソ・ナムピョ(75)総長の責任を問う声が荒い。成果を至上目標にする新自由主義的競争原理を教育に導入し、学生たちを死に追いやったという批判だ。 この間、ソ総長が追い立てた風を‘ソ・ナムピョ シンドローム’として高く評価し応援してきた保守言論の責任も見過ごし難い。
ソ総長は18才の時、米国へ留学しマサチューセッツ工科大(MIT),カーネギーメロン大などで機械工学を専攻した海外派学者だ。彼はマサチューセッツ工科大で教鞭を取り学科長まで歴任し、米国国立科学財団(NSF)工学担当副総裁を務めるなど名声が高かった。米国社会で東洋人としては稀有な成功だ。米国式競争原理を体得している‘黒い頭の米国人’だということだ。実際、彼の国籍は米国だ。
ソ総長は2006年7月カイストの総長に就任して以降‘世界最高の大学’を目標に改革政策をゴリ押しした。講義評価の悪い教授は講義から除外させ、研究実績が良い教授はさらに多くのボーナスを受け取った。定年保障審査で申請教授の43%が脱落し波乱を呼びもした。
学生たちも変化を受けた。すべての講義が英語でなされた。韓国科学英才育成を趣旨に全額国費免除された授業料も選別的に納付することになった。成績が3.0以下ならば最高1500万ウォンまで成績に応じて授業料を払わせる‘差別授業料制’の導入だ。2010学年度入試には入学査定官制の導入も行った。
このような電撃的な競争システム導入は教授と学生たちの間に多くの反発を産んだ。しかし、ソ総長は特有の猪突猛進で自身の構想を押し通した。彼の改革が相当部分で成果を上げたことも事実だが、学生たちの相次ぐ自殺により極限のストレスを強要する‘序列のどん底’が内在していたことが明らかになった。
ソ総長が精力的に米国式競争原理を導入した時‘韓国の大学を変える新鮮な衝撃’として熱烈に歓呼してきた言論の責任も見過ごせない。
<朝鮮日報>は‘ソ・ナムピョKAIST改革は継続させなければならない’(2007.12.1)という題名の社説で世界頂上レベルの大学と競争するためにはソ総長式の改革が解決法であることを強調した。当時、ソ総長の方針に反発した学生たちに対しては 「変化を拒否し旧態に帰るということ」と規定した。社説は 「国家がこの間KAIST学生たちが学費を出さないでもかまわないよう財政支援をしたことには、国家経済の柱になってくれという意図がある」として「そのような学生たちが勉強をきちんとしないならば、税金を納める国民の期待を裏切ること」と叱った。昨年6月‘KAISTソ・ナムピョ改革を巡る論難’という題名の社説でも「国民はソ総長のように大学改革の成果を出した総長を思い出すのは難しい」として「ソ総長が推進した改革はその火種をずっと生かさなければならない」と強調した。
<文化日報>は2007年10月‘今週の人物’コーナーでソ総長を扱い「競争原理を強調する彼の眼光に新たな曙光を読むことができた」とし「破格的改革措置も押し通している彼の姿はあたかも人間ブルドーザー」と奉った。
<中央日報>は2008年に大学を序列化した‘中央日報大学評価’特集記事で‘ソ・ナムピョ式改革’を絶賛した。新聞はソ総長の改革洗礼を受けた人々を‘ソ・ナムピョ世代’と称し、このような政策がカイストの大学評価を大きく引き上げたと分析した。カイストは<中央日報>の評価で総合順位1位を記録した。新聞は特にソ総長の改革に対して序盤で強い反発が起きたが、説得を通じてカイストは変化し 「学生たちの満足度が上がるというソ総長の予想は的中した」と書いた。
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/472067.html 訳J.S