原文入力:2011-03-03午後10:00:58(2042字)
チェ・スンホ ディレクターなど6人交替
時事教養局 強力反発 "希望教会取材が理由" 疑惑も
イ・ムニョン記者、シン・ソヨン記者
←前日の人事で<文化放送>(MBC)‘PD手帳’製作スタッフから外されたチェ・スンホ ディレクターが3日午前、ソウル、汝矣島のMBC時事教養局事務室で電話をしている。 シン・ソヨン記者 viator@hani.co.kr
‘人事が万事’と言った。意志だけでは‘PD手帳’を無力化させられなかったキム・ジェチョル<文化放送>(MBC)社長が‘問題ディレクターらを大挙総入れ替え’という極端人事で‘政権のやっかい者プログラム’を飼い慣らそうとしているという批判が噴出している。
文化放送は2日午後、PD手帳製作スタッフ11人中6人を電撃交替した。PD手帳の看板演出者であるチェ・スンホ ディレクターとチーム長のキム・テヒョンC.P、および進行者ホン・サンウン ディレクターをはじめとする主軸ディレクターらをPD手帳の外に追い出した。時事教養局のディレクターらは3日午前、時事教養局長室前で抗議集会を開き強く反発した。年次休暇闘争を含む集団行動も辞さない態勢だ。
今回の人事を李明博政府とPD手帳の‘関数関係’の中で解説する視角が少なくない。現政権は執権初期に最大危機を招いたろうそくデモの‘主犯’としてPD手帳(2008年4月‘米国産牛肉、果たして狂牛病から安全か’)を名指しし検察まで動員し‘降伏’を圧迫した。キム社長も昨年初め、放送文化振興会面接(オム・ギヨン前社長補欠任期)で‘PD手帳真相究明委員会を設ける’と約束し文化放送の首長の席に上がった。
だが、PD手帳の気骨は屈しなかった。PD手帳は昨年、国務総理室による民間人査察を告発した‘イ政府はなぜ私を査察したのか’(6月29日)と3回(4月20日、6月8日、10月12日)にわたる‘検察とスポンサー’編、および‘4大河川水深6mの秘密’(8月17日放送保留事態後一週間後に放送),今年初に電波に乗った‘公正社会と落下傘’(1月11日)編で政府を絶えず緊張させた。‘民間人査察’を除く3編をチェ・スンホ ディレクターが演出した。
製作スタッフの大挙交替だけがPD手帳を根本的に‘去勢’できると判断したものという解釈が出てくる所以だ。カン・ヘラン女性民友会メディア運動本部政策委員は「現政権はMBCの権力批判論調を脱色するマジノ線として‘PD手帳無力化’を挙げ、納得し難い人事で整理しようとしているようだ」と指摘した。チェ ディレクターが最近取材中の希望教会不正問題が‘交替の触媒’になったという疑惑まで提起されている状況だ。チェ ディレクターは3日<ハンギョレ>とのインタビューで「今回の人事は大統領府と政権の意中が介入したと見ざるを得ないほど非常識」とし「この間、PD手帳の批判に何の変化努力も見られなかった政府が人事のやり方に刀を突き出した」と主張した。
ユン・ギリョン時事教養局長が製作スタッフ交替のために掲げた基準は‘一部署で1年以上 仕事をすれば変える’という人事原則だったが、‘修辞に過ぎない’ということが時事教養局ディレクターたちの考えだ。新しく任命された担当チーム長とディレクターらの大部分はPD手帳製作経験が一度もないかPD手帳勤務を希望していなかった。ユン局長はキム社長の高校と大学の後輩だ。
チェ ディレクターは 「過去の権威主義政府の時も‘勤務期間1年’を基準として製作スタッフを変えてはいない」として「急激な製作スタッフ交替がこれ以上 権力に向かってPD手帳が発言できない状況を産むのではないか心配だ」と憂慮した。
‘PD手帳揺さぶり’が交替の真の理由という事実は、この日 時事教養局チーム長らと平ディレクターらの間の論争の中でも確認できる。ユン局長は抗議するディレクターらに「PD手帳は間違っていないと言っても外では誰も信じない」とし「この無念を晴らすために(製作スタッフ交替が)避けられなかった」と明らかにした。また別の幹部も「PD手帳プログラムに労働運動・政治偏向性が強すぎ、チェ ディレクターにも政治色がある」とし「製作スタッフ交替を通じてPD手帳の過度な政治色を抜き時事教養局を正常化しなければならない」と発言した。‘チェ ディレクターをPD手帳に復帰させろ’という要求にもユン局長は‘受け入れ不可’を明確にした。
チェ ディレクターはインタビューで「批判的ジャーナリズムを容認できない政権とMBC経営陣が韓国社会の言論機能を根元からマヒさせている」と吐露した。
イ・ムニョン記者 moon0@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/media/466285.html 訳J.S