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ソウル主要ホテルに‘国家情報院の安家’…ホテルの協力で情報収集

原文入力:2011-02-23午前08:05:32(1580字)
ベールを取る‘ホテル情報戦’
ロッテホテル側 "国家情報院職員 1人 常時ホテルにいる"
MB政府時に強化… "相手にばれたことは初めて"
※安家:特殊情報機関などが秘密保持のために用いる部屋(訳注)

ファン・チュンファ記者

←インドネシア大統領特使団が滞在中に国家情報院職員らが侵入したソウル、中区、小公洞のロッテホテル1961号室。22日午後、ホテル職員らが清掃をするためにドアが開いている。キム・ミョンジン記者 littleprince@hani.co.kr

国家情報院職員がロッテホテルのインドネシア大統領特使団宿所に侵入した事件の実体が一つ二つと明らかになる中で、国家情報院の‘情報戦争’様相も少しずつベールを脱いでいる。国家情報院はソウル市内の主要ホテルに‘安家’を設け、日常的 且つ攻撃的に情報を収集していることが分かった。

■日常的・攻撃的 情報収集

国家情報院は今回の事件が起きたロッテホテルに日常的に部屋を借りておき、必要な時に使ってきた。ロッテホテル関係者は「国家情報院職員が常駐する部屋があり、職員1人もいつもホテルにいる」と話した。

国家情報院はこういう‘安家’を利用しロッテホテルに泊まっている主要外国人宿泊客を相手に情報収集活動を繰り広げていたと見られる。今回の事件の内容をよく知っているある関係者は「過去にも国家情報院職員らが宿泊客の宿所でこっそりと情報収集をしてきたが、相手方にばれたことは今回が初めてだと理解している」と話した。

国家情報院はこういう安家をソウル市内の主要ホテルに設けており、安家を利用した情報収集活動を李明博政府になってから より一層攻勢的に行っていると伝えられた。ソウル市内の一流ホテルのある関係者は「文民政府(金泳三政府)時までは情報機関が客室2~3ヶを年中使っていたが、金大中・盧武鉉政府時期にこういう慣行が停滞し李明博政府となり再び客室使用が増えた」と話した。この関係者は「ソウル市内の主要ホテルにはこういう部屋があると見て良い」と付け加えた。

■ホテルが積極的に協力したか?

国家情報院の情報収集活動が失敗に終わったとは言え、今回の事件を詳しく覗いて見れば国家情報院と高級ホテルが密接に協力していたのではないかと疑わざるを得ない点が多い。

事件が起きた1961号客室のドアを開ける過程が代表的だ。ロッテホテルの客室はカードキーを使うため、ドアが閉められれば直ちに施錠される構造であり、国家情報院職員らはカードキーをコピーするなどの方式ではなく、ホテル職員にドアを開けさせて入ったと知られた。たやすい方法だ。
また、国家情報院職員らは事件当日、ためらいなくアクマト トゥロジオ(40)補佐官の客室を狙った。アクマト補佐官はインドネシア特使団長であるハタ ラジャサ経済調整長官の側近だ。ホテルは通常、宿泊客の身上情報を公開しないが、国家情報院は客室番号とそちらに滞在している人々を全て把握していた。

特使団が滞在している19階にホテル保安要員が全くおらず、国家情報院職員らが閉回路テレビ(CCTV)を殆ど意識せずに行動したと推定される点も疑わしい点だ。ホテルにはエレベーターと非常階段、主要出入口など随所に閉回路テレビ250台が作動しており、これを安全室職員6~7人が24時間監視している。こういう‘監視網’に対するそれなりの自信がなかったとすれば、国家情報院職員らが客室に入ることは難しかったものと見られる。

ファン・チュンファ記者 sflower@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/464790.html 訳J.S