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[ニュースブリーフィング] チョ・ソクチュン気象庁長の飲酒事故 ひき逃げ

https://www.hani.co.kr/arti/m_today/m_briefing/463131.html

原文入力:2011-02-12午後04:40:33(1866字)

李明博政府はどうしても人事が主要アキレス腱であるようです。
チョ・ソクチュン新任気象庁長の話です。飲酒運転をして人を死なせた後、ひき逃げまでした人を次官級の高位公職に任命したからです。

大統領府はこういう事実を知っていたのに、チョ庁長の疎明を聞き、それ以上は問題にしなかったといいます。チョ庁長がKBS気象専門記者として勤めていた1984年に発生した事件なので、すでに27年前のことだということです。ひき逃げも故意ではなかったということです。事故を起こしたことを知らないまま帰宅して、後から警察が訪ねてきて知ることになったとのことです。

20年以上も前のことを問題視するのは行き過ぎではないかという同情論に一理がないとは言いません。かなり以前の若い時期に犯した一度の失敗を、一生‘緋文字’のように担いで生きなければならないのかと問い直すこともできます。

事実、80年代初めでも現在のように国民の大部分が車を保有している時代ではなかったし、飲酒運転に対する警戒心もそれほど強くありませんでした。したがって、その当時の意識水準や基準などを勘案せざるをえないのではないかと見ることもできます。

しかし、李明博政府の高位公職人事基準の後退は明確に確かめる必要があります。盧武鉉政府時期、当時キム・スク外交部北米局長は国家安定保障会議政策調整室長と韓半島平和交渉本部長候補に上がりましたが、飲酒運転経歴が問題になって排除された経緯があります。

この問題がさらに深刻になったのは、この間 李明博大統領が見せた道徳不感症のためなのかも分かりません。この間、総理、長官聴聞会で如何に多くの不正・違法・不法疑惑が明らかになりましたか。それでもイ大統領は目をつぶって任命しませんでしたか? それで、今回の事件も同じ脈絡で受け入れたのではないでしょうか?

チョ庁長の弁明も釈然としません。

チョ庁長はひき逃げ事故の経緯と関連して、事故が起きたことを知らずに帰宅したと弁明しています。自動車検査済証が現場に落ちていたことと関連しては「当時は自動車検査済証を車両の外に付着し通行しなければならなかったために、事故が起きた時に落ちたようだ」と弁明しました。しかし、車が検査済証が取れるほど大きな衝撃を受けたにも関わらず分からなかったのでしょうかという疑問は自然です。

より大きな疑惑は、不拘束起訴された後。罰金刑を受けたという部分です。
特定犯罪加重処罰等に関する法律は、飲酒ひき逃げの場合、無期または5年以上の懲役に処することができる重大犯罪と見なしています。もちろん、当時は今より飲酒運転に対し寛大だったという点は認められます。

それでも理解し難いという話が多いのです。ある検察関係者は「当時の基準で見ても、その程度であれば基本的に拘束で、血中アルコール濃度により7年以上の求刑が可能だ。ひき逃げは罰金刑が不可能な懸案」と話します。チョ庁長が被害者家族と補償金500万ウォンで合意したことが情状参酌理由にはなるものの、拘束と刑宣告は避けられないということです。いくら情状参酌されたとは言え、ひとまず拘束された後に執行猶予で解放される程度ということです。

通信会社<ニューシス>が法制処国家法歴情報センターで1980年代の同様な事例を捜し出し報道したこととも比較されます。報道によれば、氷菓子類の商売をしていたA氏は、1985年12月 慶北、軍威郡の道路で泥酔状態で自身の営業用1tトラックを走らせ、歩行者にぶつかり死なせた後 逃げました。この事件に対し1審は懲役2年6月、大邱高裁は1年を宣告しました。

公職者にどの程度の道徳性を要求しなければならないでしょうか? 簡単な問題ではありません。私たちの社会の道徳的力量と基準、合意水準とも関係のある問題です。しかし、少なくとも釈然としない部分に対しては明白に解明しなければならないことではないでしょうか? それが高位公職者の基本徳性ではないでしょうか? 解明できない過ちを犯したとすれば、それは高位公職者の資格がないという意味ではないでしょうか?

パク・ビョンス モバイル エディター suh@hani.co.kr

原文: 訳J.S