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南山を生かすとして森を傷つけカフェ造成

原文入力:2011-01-18午前10:41:08(1335字)
南山公園 無料展示館なくしワインカフェ運営
生態復元 後退…ソウル市 "市民休息空間準備"

キム・ギョンウク記者

ソウル市が‘南山ルネサンス’事業を推進しながら南山公園にある南山展示館をワインなどを売る商業施設に変え論難が起きている。
ソウル市は龍山区、梨泰院洞、南山野外植物園再整備事業を2009年から昨年末まで繰り広げた。この一帯は1994年に南山外人アパート2棟と外国人一戸建て住宅団地が撤去された跡で、ソウル市は1997年こちらに南山野外植物園を作ったが施設が古くなったとし、これを整備した後 先月 南山公園として再開放したものだ。

この過程でソウル市は公園出入り口にある南山展示館(梨泰院洞258-148番地)をワイン・コーヒーをはじめパスタ・ピザなどを売るカフェとして新たに作り、事業者を選定し運営を任せた。市はこちらにカフェを作り既存樹木の一部をなくし芝生広場を作った。南山公園出入り口もカフェ入り口側に調整し進入広場を作った。

ただし、既存展示館をなくす代わりにカフェ地下1階は生態体験など南山と関連した市民対象プログラムを運用する用途で活用することにした。ソウル市は「市民のための休息空間が足りないという指摘に基づきカフェを作った」と説明した。このカフェは先月13日に開業した。

市民が無料で利用してきた展示館がワインなどを売るカフェに変わり、こちらが特定利用客の空間に転落しかねないという憂慮が出ている。住民カン・某(57)氏は「こういう施設は夜間に車に乗ってきてワインを楽しむ人々のためのものであり、散歩をしながら南山を楽しみに来た人々のためのものではない」として「なぜこういう施設をここに作るのか理解出来ない」と話した。

さらにソウル市は先立って南山展示館を作る時、当初この施設を所有していた‘イ・グァンヒ ファッション’から‘開発時代に毀損された南山の本来の姿を取り戻す’として2000年に建物を買いとり、これを生態・歴史性回復とは何の関係もない飲食店に用途変更し、ソウル市の南山関連政策が当初の趣旨から抜け出したことではないかとの指摘を受けている。

ソウル市はカフェ施設が市民のための空間になりうるという態度だ。チェ・ヒョンシル ソウル市中部青い都市事業所長は「この間、南山野外植物園と南山展示館は施設が古く休息空間が不足しており市民たちがあまり訪れなかった」とし「多様な利用客を呼び集め南山を訪れる市民たちに休息空間を提供するにはカフェテリアが必要と判断した」と説明した。

これに対しチョ・ミョンレ檀国大教授(都市地域計画学科)は「南山は景観や生態的に公的空間なので、市民に露出する時は私的消費空間ではなく公共施設が入らなければならない」として「今のようなカフェは一部階層だけのための‘第2の南山外人アパート’に転落しかねない」と指摘した。

文・写真キム・ギョンウク記者 dash@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/459265.html 訳J.S