原文入力:2011-01-09午後07:46:49(2140字)
"メディアレプ体制に総合編成を含む"
‘報道-広告 仕切り’維持 必要
イ・ムニョン記者、イ・ヒョンソプ記者、キム・ギョンナク記者
放送通信委員会による大量総合編成チャンネル許容が、限られた広告を巡る報道機関間の争奪戦を煽り‘報道と広告営業の間仕切り’を急激に解体するだろうという憂慮が大きくなっている。
成長が遅滞した国内広告市場は4ヶ(朝鮮・中央・東亜・毎日経済)にもなる総合編成事業者らには大きな悩みの種だ。総合編成選定社らは事業者発表(昨年12月31日)翌日から現在の広告市場を絞り取っても(朝鮮 "医薬品・ミネラルウォーター広告は総合編成のみに許容" 、東亜 "KBS2チャネル広告縮小" )総合編成を養えと要求しているが、現実は容易でない。総合編成の選定2週間前‘2015年国内総生産対比広告市場 1%(13兆8000億ウォン)’という‘画期的目標’を公言した放送通信委員会は、5年間に広告市場(2009年基準7兆5000億ウォン)を2倍に拡大する年次別達成計画さえ出せずにいる。
結局、既存新聞の影響力を前面に掲げた総合編成事業者らが‘広告確保戦争’にまい進すればするほど、言論の批判・監視機能の弱化と不公正行為の深化に帰結される可能性が高い。キム・ミンギ崇実大教授は「設立初期、総合編成は生き残るために自社新聞の営業力はもちろん放送報道まで活用し最大限広告を吸収しようとする可能性がある」と見通した。
総合編成と広告主間の‘不当取り引き’を露骨化する決定的触媒剤は‘総合編成に対する直接広告営業の許容’となる展望だ。2008年11月、憲法裁判所が韓国放送広告公社(コバコ)の地上波放送広告販売代行独占に憲法違反決定を下した後、与野党の議員らが吐き出した6ヶの法改定案は合意点を見出せないまま国会で長時間係留中だ。ハンナラ党議員(ハン・ソンギョ、チン・ソンホ、イ・ジョンヒョン)および放送通信委員会が提出した改定案らはメディアレプ(放送会社の委託を受け、広告主に広告を販売し手数料を受け取る販売代行社)を経ずに直接営業できるよう総合編成に許すものだった。総合編成スタート時まで法改正が遅れる場合、新規総合編成らは既存有料放送のように独自的広告営業に飛び込むことが確実だ。
キム・ソジュン聖公会大教授は「総合編成と広告主の直取引が可能になれば広告受注過程で両者にどんな癒着が広がるのかは誰にも分からない」として「総合編成が報道で企業に広告を圧迫したり、企業が広告で総合編成を管理する程度がはるかに激しくなるだろう」と話した。
総合編成の広告直取引は直ちに地上波放送の直接営業欲求を刺激するものと見られる。<文化放送>(MBC)のある関係者は「現在のMBCと<SBS>は放送通信委員会の勧告を尊重し法改正時までコバコを通じた既存の間接営業方式を維持している」としつつも 「総合編成に直接営業を許容すればMBCも黙って見てはいられない」と明らかにした。イ・ジンノ 霊山大教授は「総合編成が広告にしがみつき、残りの言論が広告受注競争に連鎖的に没頭すれば、資本が言論を思うままにする力もより大きくなるほかはない」として「朝中東総合編成が招く最大の弊害は‘資本の言論支配力強化’になるだろう」と話した。
広告の督促を受ける企業からも‘心配の声’が出てきている。ある4大企業関係者は「政府が総合編成を4ヶも許可したために企業がとても振り回されることになった」として「新しく広告を取らなければならない総合編成はもちろん、広告を奪われまいとする他の報道機関までが記事を武器に締めつけてくることが明らかだ。どう対応するべきかが悩みだ」と吐露した。また別の4大企業関係者も「広告予算は昨年と全く同じだが、欲しいという所はずっと増えることになる」として「総合編成を引き受けた報道機関らが皆尋常ではなく、疲れることになった」と話した。
総合編成選定社らの形態はすでにコンソーシアム構成過程で確認された経緯がある。納入資本金構成に不如意な総合編成希望新聞社らは、企業や大学・出版社および個人たちまで底引き網式に浚い投資を圧迫し「死にそうだ」という不機嫌な声があちこちから出てきた。
国内広告主の66.7%が今年の広告執行で最も憂慮される点として‘総合編成登場と広告営業方式’(昨年11月韓国広告主協会会員会社対象アンケート調査)を挙げたほどだ。
イ・ジンノ教授は「総合編成登場にともなう言論市場の混乱と報道-広告を通した企業との不適切な取り引きを最大限防止しようとするには、総合編成をメディアレプ体制に組み入れ直接営業を阻まなければならない。それでこそ地域・宗教放送と新聞のような小さい媒体を保護し言論の両極化を最小化することができる」と指摘した。
イ・ムニョン、イ・ヒョンソプ、キム・ギョンナク記者 moon0@hani.co.kr
原文: 訳J.S