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4大河川事業‘地下水 かく乱’農耕地 浸水被害 現実に

原文入力:2010-12-09午前09:00:32(1392字)
洛東江 19工区 城山野原
30㎝ 掘れば 地下水出てくる
施設栽培 農民たち‘とばっちり’

チェ・サンウォン記者

←慶南、宣寧郡、芝正面の4大河川事業 洛東江19工区近隣‘城山野原’農耕地に浚渫工事のためと推定される浸水現象が発生し、施工業者が掘ったくぼみに地下水が一杯に溜まっている。

政府の4大河川事業で浚渫工事が真っ最中の慶南、宣寧郡、芝正面、洛東江19工区の水辺にある‘城山野原’農耕地33万㎡(10万坪)のあちこちから地下水が出てくるなど、時ならぬ浸水現象が発生し冬季農作業をしようとしている農民たちが苦痛を受けている。4大河川事業を行えば川辺地域の地下水位が高まり浸水被害が発生するという憂慮が現実となって現れたのだ。

8日、城山野原ではスイカ・レタス栽培など冬季農作業で忙しい筈の農民たちが 「4大河川事業のために野原に水が出てきて農作業ができない」として仕事の手を止めて無念そうにタバコばかり吸っていた。

住民たちの抗議に接した施工業者 錦湖建設が現場を確認するため城山野原10ヶ所余りに掘っておいたくぼみには地表面近くまで地下水が一杯に溜まっていた。一部農地はシャベルで掘るだけで30㎝ほど下から間違いなく水が湧き、ドロ沼のようになった。農民ソン・ヨンギョ(55)氏は「秋の収穫時期に田から水を抜いたのに土がぬれていた」とし「今のような冬季に梅雨時のように水が溜まるのは初めて見た」と話した。

城山野原は洛東江と南江の合流する低地帯であり川の堤防に囲まれている農地だ。城山里40余世帯の住民たちは秋の収穫が終わればビニールハウスを作りスイカ・レタスなどを育て冬だけで7億ウォン程を稼ぐ。

アン・ヨンシク(43)城山野原被害対策委員長は「スイカは地下1mまで根をおろすが、こういう状況ではスイカが育つことはできない」として「4大河川事業を中断してでも直ちに対策をたてなければならない」と声を高めた。農民らは冬季営農収益が平年より少なくとも40%は減るだろうと憂慮した。

4大河川事業で地下水の流れがかく乱され浸水被害を出す恐れがあるという問題を初めて提起したパク・ジェヒョン仁済大教授(土木工学)はこの日、現場を調べた後 「水辺に高く積んだ浚渫土の浸出水が城山野原の地下にまで染み込み、浸出水のために城山野原の地下水が川に抜けられずに浸水現象が起きたと推定される」とし「浚渫作業をする間は浸水現象が続くだろう」と話した。城山野原の堤防の向こう側の水辺野積場には水気の少ない浚渫土が2mほどの高さで堤防に沿って長く積まれており、洛東江の真ん中では浚渫作業が真っ最中だった。

これに対して洛東江19工区施行機関である韓国水資源公社は「水辺が野原より高い地形的特性に加えて排水体系など多様な要因が複合的に作用したものと推定される」として「詳細な調査を通じて原因を明らかにし、排水路を整備し揚水機を設置して住民被害を食い止めることに努める」と明らかにした。宜寧/文・写真 チェ・サンウォン記者 csw@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/452836.html 訳J.S