原文入力:2010-11-17午前08:56:14(1523字)
‘平沢 新全国旧派’選挙介入 捜査
‘政治家批判’幹部に接近
饗応場面 インターネットに上げ罵倒
警察、4年ぶりに121人 検挙
関連政治家 疑惑は明らかにできず
キム・キソン記者
"2006年3月4日、ウンウ 作業費支給、夕食フルコース、市 自由掲示板/検察/警察/朝鮮・中央・東亜日報/市民連帯ホームページ攻略."
監房にいた組織暴力団の頭目チョン・某(51)氏が副頭目イ・某(48)氏に‘作業’を指示した内容を書いたメモの一部だ。京畿道、平沢参与自治市民連帯事務局長だったイ・ウンウ(45)氏をそそのかし酒に酔わせた後、地域検察と警察、保守報道機関などに‘市民団体幹部が組織暴力団から饗応を受け買収された’とまき散らせとの内容だ。
平沢で市民運動をしてきたイ氏は2006年2月末、高校同窓2人から 「3月4日に酒を一杯飲もう」という連絡を受けた。親しい間柄だったので遠慮なく食堂に行った。ところが別の同窓のチョン・某(45)氏も来ていた。暴力的な人物なので気乗りがしなかった。だが、小・中学校まで同窓であることだし、うれしい気持ちが先に立った。チョン氏はイ氏が事務局長を務める市民団体の後援行事に参加し会員加入までした。
しかし、これは同窓生チョン氏が用意した‘破滅の罠’だった。イ氏がチョン氏など友人と共に遊興酒場に行った場面が撮影され、翌日インターネットを埋め尽くし、イ氏は‘組織暴力団に酒席接待を受ける破廉恥な市民団体幹部’として罵倒された。イ氏の市民団体ホームページは多くの非難文で麻痺した。頭目チョン氏の指示どおり‘作業’が完ぺきになされたのだ。
イ氏は当時「地方選挙を控えて組織暴力団の頭目チョン氏と親密な特定地域政治家に批判的な自分を埋葬しようとする陥穽」と抗弁したが、「火のないところに煙は立たない」という皮肉がより強かった。罠を用意した暴力組織の副頭目チョン氏は「お前さえ止めれば良い」と脅迫し、イ氏は涙を拭って謝罪文を書き辞退した。
イ氏は「正直、自殺まで考えたが、あまりにも呆れ返る謀略がむしろ生を選ばせた」と回顧した。彼の無実が警察の捜査で4年ぶりに明らかになった。頭目の指示を受けた副頭目級暴力団が書いた脚本でイ氏が犠牲羊になったことが確認されたのだ。
京畿地方警察庁広域捜査隊は16日、犯罪団体組織などの疑惑で‘新全国旧派’頭目チョン氏ら15人を拘束し、組織員106人を不拘束立件した。頭目チョン氏は殺人罪などで24年10ヶ月間 刑務所に長期服役中だが、2006年に帰休(休暇)で出てきて平沢地域の暴力団組織3ヶを一つに統合し管理してきたと調査された。また、特定候補の当選を応援するためにインターネットなどに相手候補を誹謗する内容をのせるよう指示するなど、2006年地方選挙に介入した事実も明らかになった。
しかし警察は「頭目チョン氏が犯行一切を否認しており、イ・ウンウ氏が名指しした政治家が介入したというの疑惑は明らかにできなかった」と話した。<ハンギョレ>が確認した結果、頭目チョン氏のメモには2006年地方選挙直前、いわゆる‘除去対象’として地域政治家3~4人の名前が記されているにも関わらず、警察が具体的犯行や被害陳述を得ることができずきちんと捜査できなかったという指摘が出ている。
キム・キソン記者 player009@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/449092.html 訳J.S