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装甲車に 軍警 1万人余り‘厳戒’… "時計・財布まで検索され不快"

原文入力:2010-11-08午後10:01:14(1649字)
‘G20鉄甕城’コエックスに行ってみたら
テロ警報 最高‘深刻’格上げ
蚕室、水辺には軍 警戒所 登場
ネチズンたち "国の品格? 戒厳みたいだ"
周辺商人 "お客さん途切れ" 泣き顔

イム・ジソン記者

←警察がテロ警報を最高段階の‘深刻’に格上げした8日午後、コエックス入口に設置された検索台で警察が出入りする市民のカバンなどを検索している。チョ・ソヨンPD azuri@hani.co.kr

主要20ヶ国(G20)首脳会議を三日後に控えた8日正午。行事が行われるソウル江南区のコエックスと連結されたソウル地下鉄2号線三成駅改札口を抜け出した市民はギョッとする他はなかった。制服を着た警察官、‘G20’文字の入った黒い帽子をかぶった軍人など10人余りの‘光る’目が市民を一人一人見張っていた。

地上に出ると‘ひゅう’と言う警報音が冷たい風に乗り耳を襲った。警察バイク1台が信号を無視しUターンするなど忙しく動くのが見え、コエックス北門前にはパトカー5台と警察バイク10台余りが整列していた。その周辺には100m間隔で2人1組の警察特攻隊が巡回査察をしていた。気温が0度内外まで下がったうえに雨のしずくまで飛び散り周辺はより一層緊張感が流れていた。

警察は先週末、甲号非常命令を下したのに続き、この日からテロ警報を最高段階の‘深刻’に格上げし、コエックス前には装甲車を先頭に1万人余りの監視人材が配置された。9日夜コエックス半径600m周辺に設置される2.2mの安全警護壁を積むための準備も忙しかった。

コエックス北門内側に入るとカメラのついた身分確認台と金属探知器が行く手を遮った。ポケットの持ち物とカバンを下ろし検索台を通ると警報音が鳴った。身体捜索をもう一度受けた後、カバンを持つと、太もも位の背丈の黒色爆発物探知犬がクンクン臭いを嗅ぎ過ぎ去った。コエックスモールの内側に入るとすぐに普段は恋人たちが座っていたベンチに私服警察官が座っていた。耳にイヤホンを挿し、四方をきょろきょろ見回すこれらの横に制服警察官も休む間もなく行きかっていた。

検索台はコエックス出入り口と会議場に通じるエスカレーターごとに設置されていた。コエックス近隣事務室に勤めるチェ・某(32)氏は「コエックスモール食堂で昼食を食べる場合が多いが、今まで5回も検索にあった」として「警備がものものしくなると予想はしたが、ポケット、時計まで検索されれば不快で、今週はコエックスモールに行かない」と話した。

民間人たちの足が遠のき商人は悲嘆に暮れた。10年間コエックスモールで化粧品店を運営してきたイ・某(53)氏は「予想はしていたが実際に先週からお客さんが入らないので苦しい」としてため息をついた。三成駅で売店を運営するキム・某(42)氏も「警察がわっと来て市民たちも来るのを敬遠し、12日には地下鉄も止まらないというが、その日暮らしの我々みたいな人は誰が補償するのか」として不機嫌だった。

コエックスから近い行事場所近隣の蚕室、水辺には軍ヘリコプター離着陸場と防犯警戒所が登場した。砂袋を積んだ警戒所には武装した軍人らが2人1組で歩哨に立っている。警戒所そばの自転車道路を通ったパク・某(33)氏は「軍人らが銃を持ち市民たちに向きあっていて驚いた」と話した。

シン・グァンヨン中央大教授(社会学)は「都心のまん中に国際会議の場所を定めて、戒厳のような雰囲気を漂わせること自体が問題」として「国の品格が上がるという理由で市民の不便を考慮しないことこそ国の品格を落とす行為」と皮肉った。
イム・ジソン記者 sun21@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/447659.html 訳J.S