原文入力:2010-10-04午後05:01:49(1392字)
キム・ヨンナン前最高裁判事 弁護士開業を放棄し西江大で講座引き受け
法曹界‘新鮮な衝撃’… "法曹財閥 拒んだ決断に 拍手贈る"
←キム・ヨンナン(54)前最高裁判事
キム・ヨンナン(54・写真)前最高裁判事が当初の自身の約束どおり弁護士開業を放棄した。キム前最高裁判事は来年1学期から西江大法学専門大学院客員教授として毎学期一講座を引き受け、学生たちを教えることになったと3日明らかにした。キム前最高裁判事は<ハンギョレ>との通話で「講義が初めてで負担になるので、まず一学期に一講座だけ自由な主題で講義をしてみたかった」として「西江大側が私のこういう気持ちをよく理解してくれ、講義を引き受けることになった」と話した。彼女は 「来年1学期には重要な判例10ヶ余りを選定し、これを法の一般原則と関連して説明する講義をしてみるつもりであり準備中」と付け加えた。
法曹界内外ではキム前最高裁判事の弁護士開業放棄が法曹界の前官礼遇風土を改善する契機になると期待している。特に最高裁判事出身弁護士の場合、退任後の短期間で途方もない収入を上げることができるというのが弁護士界の‘定説’であるため、キム前最高裁判事の約束履行はそれ自体、新鮮な衝撃で受けとめられている。
パク・チャンジョン弁護士は先月、自身のツイッターで「大きな拍手を贈る。最高裁判事を務めた弁護士は3年内に100億を稼ぐ法曹財閥となるのに、これを拒んだキム最高裁判事の決断、前官礼遇風土改革の契機になることを祈る」と書いた。弁護士のチェ・ジェチョン前議員も自身のブログに「我が国社会の法曹文化の最も慢性的弊害と言える前官礼遇禁止に対するもう一つの現実的代案を出して行かれるようで、真に有難いと考えます」と高く評価した。チェ前議員は「恥ずかしいが我が国は最高裁長官を終えて出て行っても弁護士として開業したり大型ローファームに顧問として就職する国」とし、キム前最高裁判事の決断に喝采を送った。
キム前最高裁判事は最高裁判事時期から進歩的な判決と意見陳述で高い評価を受けてきた。彼女は相対的に保守色が濃厚な最高裁で進歩的な意見をしばしば出し、女性、少数者など社会的弱者の声を代弁し‘少数者の最高裁判事’と呼ばれもした。キム前最高裁判事はセマングム干拓事業判決で、国策事業でも住民たちに犠牲を強要できないとし事業を取り消さなければなければならないと明らかにし、三星エバーランド会社債安値発行事件でもイ・ゴンヒ会長など三星経営陣の有罪を主張した。
彼女は出退勤中の事故を‘業務上災害’として認めるなどの少数意見を明らかにし、祭祀主催権’に対する事件でも「祭祀主催の優先権は長男にある」という多数意見に対抗し「長男優先権認定は男女平等原理に背く」という反対意見を出した。そのような判決により彼女は参与連帯司法監視センターから‘国民の基本権保護に忠実だった’という評価を受けた。
キム・ナムイル記者 namfic@hani.co.kr,eニュースチーム
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/442142.html 訳J.S