原文入力:2010-09-28午後11:19:11(1678字)
白血病 相次ぐ発病にも責任ないと踏ん張ったが…
6ヶ月間にガス漏出46件…化学製品60%が管理不良
会社側 "該当作業場、法的基準よりさらに厳格に運営"
キム・ミンギョン記者
ソウル大‘器興工場評価報告書’
昨年2月から6ヶ月間に三星半導体器興工場で発ガン性物質であるアルシン(AsH3)等の化学物質が46回も漏出したという調査結果が出て波紋が予想される。三星電子はこの間、白血病など稀貴疾患に罹った三星半導体労働者とすでに死亡したこれらの遺族たちに 「化学物質流出を基本的に遮断する安全装置があり、労働者は(化学物質に)露出していない」と主張してきた。
参与連帯労働社会委員会は28日、ソウル、鍾路区、通仁洞の参与連帯ヌティナムホールで記者会見を行い、昨年ソウル大産学協力団(団長 ペク・ドミョン)が実施した‘半導体事業場危険性評価諮問報告書’の中で‘三星電子器興事業場露出評価部門諮問報告書’を公開した。
報告書によれば、労働者が管理が正しくなされていない化学物質に露出する危険が今なお残っていることが明らかになった。昨年2~7月にガス漏出を知らせるガス感知器警報が都合46回起き、この内25件(54%)が標準作業手続きを守った生産設備維持・保守業務(PM)作業中に発生した。また、正常に工程が稼動している状況でも3件の漏出が起きた。報告書は「これは作業中に労働者が化学物質に露出したことであり、標準作業手順を踏んだのに警報が発生したのは設備に異常があったことを意味する」と指摘した。特に昨年7月20日には高濃度の化学物質が1時間35分以上にわたり漏出し非常に危険な状況であったにも関わらず労働者を待避させなかったと報告書は明らかにした。
この間、労働界が問題として指摘してきた化学物質管理不良も確認された。協力団が調査した器興工場5ラインは計99種の化学製品を使っているが、この内60%はいつから使ったかが分からず、10種の化学製品は‘営業秘密’として成分が確認されなかったと調査された。
また報告書は化学物質が結果的に半導体工場労働者に露出する恐れがあると判断した。報告書は職務別露出水準評価により、フォト工程とイオン注入工程の生産設備維持・保守エンジニア、設備エンジニアの化学物質露出水準が‘中あるいは高’と明らかにした。これに伴い、生産設備維持・保守業務を遂行する労働者に対する体系的で持続的な露出抑制方案を用意しなければなければならないと報告書は指摘した。
これに対し三星電子は「該当報告書は半導体事業場の理想的な作業環境造成を目標に最大限批判的な立場で分析されたもの」としつつ「該当作業場は法的な基準よりさらに厳格に設定された基準を遵守している」と明らかにした。三星電子はまた「問題が提起された化学物質の履歴管理は正しくなされており、ガス感知警報も基準点が法廷基準より厳格に運営されているため」と説明した。
ソウル大産学協力団は昨年6~10月、三星電子器興・温陽工場、ハイニックス利川・清州工場、エムコテクノロジーコリア ソウル・光州工場など半導体3社の6工場を対象に産業医学、産業換気、露出評価、新技術・新工程、コミュニケーションなど5分野を調査した。昨年の国会国政監査では‘三星電子が半導体製造工程で使う感光剤に対する6件の検査で発ガン物質のベンゼンが0.08~8.91ppm検出された’という報告書の内容が一部公開されもした。
一方、去る7月まで‘半導体労働者の健康と人権守り パンオルリム(四捨五入)’に三星半導体・LCD工場で働き稀貴疾患を得たと知らせてきた人々は器興工場に勤めた故ファン・ユミ氏など59人だ。
キム・ミンギョン記者 salmat@hani.co.kr
原文: 訳J.S