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[単独]‘1番魚雷’爆発力 修正…国防部シミュレーション‘でたらめ’だった

原文入力:2010-09-10午前09:18:49(1454字)
13日発表‘天安艦 最終報告書’信頼性 論難 予告
5月発表時は TNT 250㎏…360㎏に大幅修正
地震波規模・水柱高さなど 原点から再説明 必要

イ・チュンシン記者

国防部が13日に発表する予定の天安艦事件最終報告書で、天安艦沈没シミュレーション(模擬実験)と関連して、魚雷の爆発力を当初 TNT 250㎏規模から1.44倍増えた360㎏に変えて把握したことが9日知らされた。これは民・軍合同調査団(合調団)が去る5月20日に発表した調査結果を覆すものであり、政府の調査結果の信頼性を巡り再び論難が起きるものと見られる。

合調団民間委員として活動した国策研究機関のある専門家は最近<ハンギョレ>との通話で 「(報告書発刊を控え)魚雷の爆発力をTNT360㎏に高め水中爆発シミュレーションを再実行した」とし「(TNT360㎏は)合調団爆発類型チームで最後に与えた爆発条件」と明らかにした。この専門家は「4月末から5月20日まで(シミュレーションを)急に行い、そうするうちに水(と関連した変数)もみな(反映)できなかった」とし 「以後2ヶ月程度、熱心に直しモデルをちょっと修正補完した」と説明した。

この専門家は 「5月20日にする時は時間も充分でなく0.5秒までだけ(シミュレーションを)見せたが、今回は十分に2秒まで計算して、もう天安艦機関室の床部分が裂ける様子などが見えるようになった」と付け加えた。魚雷の爆発力をTNT360㎏に変えシミュレーションをした結果、天安艦破壊の様子が実際により近く再現されたということだ。

国防部合調団は去る5月、天安艦を沈没させた北韓製重魚雷(CHT-02D)の爆発力をTNT250㎏と発表し、これに基づくシミュレーション結果を提示した。国防部が5月15日に引き上げたとして公開したいわゆる‘1番魚雷’の諸元にも爆薬量は250㎏と規定されており、国防部発表には問題がないように見えた。

しかし国防部が今回、最終報告書をだしながら魚雷の爆発力を修正したことは魚雷の爆薬が単純にTNTで作られているわけでない点を遅れて認め、これを正そうとする試みと見える。魚雷にはTNTよりさらに強力な高性能爆薬が共に使われる。したがって爆薬量250㎏の魚雷はTNT250kg以上の爆発力を発揮する。 実際魚雷の爆発力は通常TNT爆発物より1.4~2倍程大きいと専門家たちは見ている。このような事情を考慮すれば、爆薬量250㎏の‘1番魚雷’の爆発力はTNT350~500㎏に達することになる。国防部の‘修正値’と類似することになるわけだ。

しかし‘1番魚雷’の修正値爆発力 TNT360㎏は事故当時に現れた色々な現象と衝突する可能性が高い。まず、当時の地震波と空中音波から捉えられた爆発規模がTNT140~260㎏という点と合わない。その上、爆発規模による衝撃と熱の発生なども変わるので△水柱の高さ△天安艦乗務補助員らの負傷程度△‘1番’文字の残存可能性など爆発力に基づくすべての争点も国防部が原点から再び説明しなければならない立場に陥るものと見られる。

イ・チュンシン記者 cslee@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/439210.html 訳J.S